滋賀県議会議員 今江 政彦
9月16日未明に来襲した台風18号は滋賀県内に甚大な被害をもたらし、栗東市では尊い人命が失われました。お亡くなりになられました方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。そして一日も早い復旧に向けて我々県議会としても国・県・市町と連携しながら、しっかり取り組んで参ります。
今回は気象庁から初の大雨特別警報が出されるなど、これまでの経験を超える想定外の大雨となりました。私の住んでいる地域でも山から大量の水が流れ、市内各地でがけ崩れや冠水の報告が市役所に寄せられました。
日野川の水位予想がかなり厳しい状況にあったことから私も市の対策本部で被害状況や今後の対応を見守っていましたが、またたく間に日野川では氾濫危険水位を超え、関係住民の皆さんに避難勧告や避難指示が出されました。幸い堤防の決壊という最悪の事態には至りませんでしたが、対策本部は大変緊迫した状況になりました。
今も関係機関が全力で被害の確認と復旧作業に取り組んでいますが、今回の豪雨では想定外の被害も生じていることから、国・県・市町の防災体制についてあらためて検証する必要性を強く感じました。
日野川における予想外の水位上昇には上流におけるダムの放流や国が宇治川や淀川の氾濫を防ぐため41年ぶりに行った瀬田川洗堰の全閉操作による琵琶湖の水位上昇も大きな要因となっています。瀬田川洗堰の全閉操作については滋賀県だけの問題でないため,嘉田知事は9月21日に開催された関西広域連合の会議において「琵琶湖淀川水系の広域的な議論をしてほしい」と提案されたところです。
私なりに今回の経験をもとにいくつか提案をさせていただきたいと思います。
一つは情報の管理についてです。今回、県の土木防災情報システムの水位予測が実際の水位とかなり異なっていたのではないか、また、システムへのアクセスが集中して防災関係機関での利用に支障があったのではないか、ということです。今はインターネットで様々な情報が誰でも手に入れられるようになりましたが、その反面、誤った情報によって無用の混乱が起こったり、必要な情報が必要な人に届かないといったことが起こるのではないかと懸念されます。災害時の情報管理について今一度点検する必要があります。
二つ目は国・県・市など関係機関の連携についてです。それぞれの役割をしっかり果たし、連絡調整を密にすることは当然ですが、今回のような特別警報が発せられた場合には最前線の市町の対策本部に県や国の職員を派遣することを是非とも検討してほしいと思います。このことにより最前線の情報を国や県が迅速に把握整理し、適切な対応によって被害を最小限にとどめることが可能になるでしょう。
三つ目は住民の皆さんの非常時の避難行動です。今回、避難勧告や避難指示が出された地域で避難されなかった方も多かったようです。県民の皆さんにも自らの生命や身体に対する危険を回避するため行動する責務があります。無論、避難所へ移動することが危険な状態であれば家の2階へ避難するという選択もあるので一律の議論はできないと思いますが、自分の地域が置かれている状況を日頃からしっかり把握して、非常時には積極的に行動する、そして避難場所の確保など行政はしっかり住民の行動をサポートするという、命を守るための相互の関係が重要です。こうした議論は9月定例県議会の流域治水条例案の審査でも行われます。
台風18号は大変大きな被害を滋賀県にもたらしましたが、今回得た教訓を決して無駄にすることがないように私も所属している防災・エネルギー対策特別委員会などでしっかり検証していきます。






