東近江市長 小椋 正清
東近江市の東に目を向けると、南北およそ60キロメートルにわたる鈴鹿山脈が威風堂々とそびえています。天下分目の関ヶ原を北に、東海道の難所と言われた鈴鹿の関を南に配し、そのほぼ真ん中を東西に結ぶ国道421号(八風街道)に、4.5キロメートルの石槫トンネルが開通してから2年半が過ぎました。
これを受けて、10月24日、三重県菰野町役場において、鈴鹿山麓無限∞会議と称し、鈴鹿山脈を挟む8つの市町の長が一堂に会し、観光や文化、産業など、様々な観点から話し合い、今後の互いの発展と協力を約束しました。
滋賀県側は、東近江市、日野町、甲賀市の3市町で、三重県側は、いなべ市、菰野町、四日市市、鈴鹿市、亀山市の5市町です。これらの市や町は、八風街道、千草街道や御代参街道など古くからの街道でつながり、また、お茶の生産で共通した産業を有し、その交流の歴史を遠くさかのぼることができます。
私たちはこれまで鈴鹿の山を、東西を分断する大きな壁として半ば障害物のようにとらえてきた嫌いがありますが、今回の石槫トンネルの開通によって、実は関西文化の東端に位置する東近江市が、中部経済圏、ひいては東京経済圏のパワーを導き入れることができる大きなチャンスが到来したと考える必要があるのです。
また、三重県側の5市町の方々にとっても、近江や京都の深い歴史・文化に身近に触れる機会が増すことになるでしょう。
11月17日には八日市公設地方卸売市場において、「おいでやす日曜市」と称し、市民の方に一般開放して楽しんでいただく日曜市を開催します。ここには三重県産の海産物が並び、石槫トンネル開通の成果を実感していただけるものと思っています。また、近々、県主催による滋賀・三重観光フォーラムが開かれるなど、私たちにとって大きな壁であった鈴鹿山脈が、逆に夢や希望を与えてくれる価値ある存在になっていくのではないかと思いを巡らしています。
鈴鹿山脈を挟んでの8自治体による会合は、規模や内容ともに新しい試みであるとともに、たいへん意義深いものであり、これからの継続した関係の維持とその成果に大きく期待するものであります。






