滋賀県議会議員 山田 実
3・11東日本大震災の前と後で私たちのエネルギーへの関心は大きく変わりました。大震災までは、節電への気配りはいったもののお金を出せば使い放題に電気が使えました。しかし、電気の3割を占めていた原発が使えなくなると、国や電力会社任せでなく私たち自らが電気をどうするか考えなければいけなくなりました。
原発事故以降「電力不足」という危機のなかで、私たちは「電気の確保のために安全に不安が残る原発を再稼働する」という危機を選択するか「原発を動かさないことで電力不足に陥る」という危機を選択するかに迫られています。
私たちはこの二つの危機のどちらを選択すべきでしょうか。
この二つの危機の違いは、一方は私たちの努力次第で「乗り切れる危機」であり、もう一方は努力だけでは「乗り切れない危機」です。
日本は昨年5月に国内原発が全部止まる「稼働原発ゼロ」を経験し再び今年9月から「原発ゼロ社会」にいます。私たちはすでにいま「原発ゼロ稼働」の社会に暮らしているのです。
電気はこれまでのように使い放題ではいられませんが、「原発がないと生活にも企業活動にも悪影響が出る」といわれていたのは正しくなかったのです。原発がないと乗り切れないとされてきた電力不足の危機は、ホントは私たちの努力次第で「乗り切れる危機」だったということを誰もが実感しています。
ところで、最近小泉元総理の「脱原発」の主張がマスコミを湧かせています。
小泉さんはこの夏に、再生可能エネルギーに取り組む「脱原発のドイツ」と、世界で唯一の核廃棄物最終処分場核廃棄物を10万年間保存するフィンランドの「オンカロ」という施設を視察されました。そこで小泉さんは「無害化に10万年を要する廃棄施設の非現実性」を指摘し「フィンランドには原発が4基しかないが、日本には50基もある。いますぐ止めないと最終処理が難しくなる」と語っておられます。
事故を起こした福島第一原発は、汚染水の処理も除染した汚染土壌の後始末も不透明であり、事故を起こした福島第一原発の廃炉に向けた見通しも立っていません。このような現状の中でこれ以上原発に頼ることはどう考えても「乗り切れない危機」を大きくするとしか思えません。
原発を前にしてあなたはどちらを選択しますか?
私は「乗り切れる危機」を選択したいと思います。






