県議会と住民意見が動かす
二月県議会が十八日開会し、継続審議となっていた「県流域治水条例」の原案が県の請求通り全会一致で撤回され、新たに修正案が提出された。昨年の九月議会に上程された原案は、県民への説明が不十分なことや、建築規制の在り方が問題視されていた。
この条例案は、二百年に一度の大雨が降った場合、三メートル以上の浸水が想定される地域を対象に、建築規制や避難体制の構築などを行い、人命と財産を守ろうとするもの。
修正の内容は、罰則規定について「当分の間、適用しない」とした。住民要望の多かった河川整備については「早期に実施されるよう特に配慮する」と盛り込んだ。
また、対象地域の名称は、住民感情に配慮して「浸水危険区域」から「浸水警戒区域」に改められた。指定に関しては、住民の意見を尊重するため、住民・行政でつくる「水害に強い地域づくり協議会」で協議することを盛り込んだ。
原案撤回を巡る質疑では、自民県議団の川島隆二県議(長浜市選出)が、「(河川整備などの)川の中の対策の表現が、基本方針から後退し、住民と議会は県の誠実さを疑った」と指摘し、県議会での審議や住民説明会の結果、「原案に瑕疵(かし)があったから撤回したのか」とただした。
これに対して嘉田知事は「様々な地域の意見を聞き、より良い条例とするため一部修正して提案するため、原案を撤回したい」と答えた。
また、対話の会の井阪尚司県議(蒲生郡選出)は、「水害経験を尊重し、住民意見を聞くため撤回に賛成する」と述べた。
議会後、嘉田知事は「原案については九月議会で出した時はベストだったが、その後の18号台風の被害、県議会と住民の意見を聞いて、よりよいものにしようと修正案を出した」と、原案撤回と修正案提出の理由をあらためて説明した。(高山周治)







