東近江市長 小椋 正清
総務省の発表によると、昨年10月1日現在の日本の総人口(外国人を含む。)は、1億2千729万8千人で、前年より21万7千人も減少しました。今回の発表で注目すべきは、65歳以上の高齢者の割合が初めて4分の1を超えたという点で、少子高齢化が一層進んだことが伺い知れます。
今後も高齢者の割合が高くなり、社会に様々な変化が出てくると予想されますが、その中で、私たちは人生の最期をどのように迎えるべきなのでしょうか。
ひと昔前までは、自宅で家族に看取られてという光景が一般的でしたが、今は病院でという方が圧倒的に多いと思います。しかし、病院のベッド数にも限りがあります。また、家族形態が変容し、孤独死が社会問題化している点も不安です。高齢者が増える中にあって、生まれ育った地域や自宅で幸せな最期を迎えることができないものかと考えるとき、いくつかある条件の中で、身近な診療所の存在とその果たす役割が大切だと思うのです。
わがまちの診療所の先生は、地域に出向き、患者さんと向き合い、心の通った温かい診療を行っていただいており、このことは全国からも注目され、他に誇れる素晴らしい取組みです。
これを新たに市内で実践するのが蒲生医療センター。ご承知のとおり、急激な医師不足から東近江市病院等整備計画に基づき、私が就任してまもない昨年4月、運営形態を19床の有床診療所に変更して生まれかわりました。そして現在は、在宅医療を充実させる拠点として、新施設の整備工事に着手しています。
市民に安全・安心な医療を提供することはもちろんですが、この新築を機に、特に訪問診察や総合診療のできる家庭医の育成を進め、今後の医療のあり方を示す先進的な役割を果たす施設にしたいと考えています。
地域医療の充実とは、医師不足を解消し大きな病院を整備することだけでなく、誰もが住み慣れた地域で、安心して暮らせる仕組みを整えることだと思うのです。






