滋賀県議会議員 今江 政彦
気象庁によって名づけられた「平成26年8月豪雨」により広島市をはじめとする日本各地で尊い命が奪われ、多くの方々が甚大な被害を受けられました。あらためて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
滋賀県においても度々大雨洪水警報が発令されるなど、県民の皆さんも不安な思いをされたことと思います。
自然災害から身を守るためには自分が住んでいる地域の状況をしっかり把握し、洪水や土砂災害の恐れがあるときには早めに避難することが重要なのはいうまでもありません。そして、甚大な災害が発生したときにいつも問われるのが避難勧告や避難指示が適切になされたのかということです。勧告や指示は災害対応マニュアルなどにより市町長が発するのですが、避難中に被災する例もあり、発令するタイミングや避難先の確保など課題も多くなっています。また、いわゆる空振りが重なると住民の不信感も高まります。
しかし、自然災害から命を守るためには行政も住民もそれぞれの責任を果たすことが重要です。行政は的確な情報と判断のもとにマニュアル通りに勧告や指示を出す、住民はその置かれている状況を冷静に判断して日頃の訓練などに基づき行動する、こうした信頼関係を築くことによりはじめて自然という大きな力から命を守り、同時に自然との共生が実現できるのではないでしょうか。
広島市の被災地区が土砂災害危険箇所でありながら土砂災害防止法による警戒区域などに指定されていなかったことから今後その対応策についても様々な議論がされると思います。滋賀県でも警戒区域などに指定されているのは危険箇所の7割余りで早急な対応が求められています。
警戒区域などに指定されると開発規制などが伴うため、住民の理解が得らないケースも想定されますが、いかなる自然災害からも命を守ることがすべてです。滋賀県では全国に先駆けて流域治水条例を制定し、地先の安全度マップなどによりリスクを知り、回避することにより洪水から命を守る取り組みが始まりました。今後、土砂災害をはじめとする自然災害への備えとして滋賀県の流域治水条例の理念が広がることを期待します。






