中井貴一の彦根藩士・志村金吾
◇全県
彦根が舞台となる映画『柘榴坂(ざくろざか)の仇討』が十三日、全国に先駆けて県内で先行公開された。彦根藩士役で主演の中井貴一さんと若松節朗監督が県内四会場で舞台挨拶した。
若松監督は、「先行公開ということで、この映画の成功を滋賀県から発信していきたいという思いです」と話し、中井さんは「彦根に来ると帰ってきた感じがします。ぜひ多くの地元の方に見てもらいたい」とメッセージを送った。
全国ロードショーは20日から
映画は人気作家の浅田次郎原作「五郎治殿御始末」の一編を、『沈まぬ太陽』や『ホワイトアウト』などで日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した若松監督が描き、中井さんのほか、阿部寛さん、広末涼子さん、中村吉右衛門さんらが出演する。
物語は幕末の安政七年。主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾(中井貴一)は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、敵討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わり、政府によって敵討ちが禁じられてもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士で、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛(阿部寛)を見つけだす…。変わりゆく激動の時代の中、揺るぐことのない武士の心情が豪華俳優陣で映し出されている。
役柄について「金吾は中井貴一さんにぴったり」と話す若松監督。忠義と信念の主人公を演じた中井さんは「いろいろ時代が変わったと言っても、たった百五十年前の話。映画で表現された気持ちが日本人には必ず残っていて、後輩や子どもたちに伝え、自分の生まれた国に誇りを持って生きていけるようになればいいなと、金吾を演じて勉強させられました」と作品の魅力を語った。
映画を見終えた来場者からは「感動した」という声が聞かれ、涙を流す人も多く見られた。また、彦根市在住の人も多く訪れ、悪いイメージの強い井伊直弼について「イメージが変わった、映画を通じて多くの人に知ってほしい」と話した。
彦根会場では最後に、「ひこにゃん」も会場に駆けつけ、先行公開を盛大に盛り上げた。
全国ロードショーは二十日、全国の各映画館で公開される。







