「いぶし鬼瓦」と「神輿」
◇全県
県はこのほど、県伝統的工芸品に、「いぶし鬼瓦」(製造者・美濃邊鬼瓦工房=大津市)▽「神輿」((株)さかい=野洲市)の二品目を指定し、県庁知事室で授与式を開催した。これで県指定の伝統工芸品は、経済産業大臣指定も含めて四十一品目となった。新指定の二工芸品の詳細は、次の通り。
美濃邊鬼瓦工房の「いぶし鬼瓦」=日本に瓦が伝わったのは、今から約千四百三十年前の六世紀末。大津ではこれより少し後の飛島時代につくられた瓦が穴太廃寺から出土している。以来、古代寺院の造営とともに様々な意匠の瓦が大津の地で製作された。江戸時代初期には松本村(大津市松本)が瓦の一大産地として登場した。
この「松本瓦」の流れを汲む美濃邊鬼瓦工房では、今もなお当時の技法により瓦屋根を飾る鬼瓦を製作している。地域・年代・窯元に応じた鬼瓦を製作するには、高度な技能と経験を要するとされる。
(株)さかいの「神輿」=初代酒井清三郎が神興をはじめとする祭礼・神社用品の製造・販売を手掛ける京都の店舗で明治時代に修行を始め、技術を磨いた。
二代目の清も同店で修業。その後、同店から事業を引き継ぎ、野洲で神輿の製作販売を開始。神興の製造とともに教多くの寺社仏閣の修復にも取り組んできた。
三代目清裕が平成六年に新社屋の建築とともに法人化。漆の室も備えた広い作業場で木地製作から完成まで一貫して行っている。
製造する神興の形は京都型を基本とするが、全国のどのような神興でも注文に応じ修理、新調することができるという。(石川政実)









