県議選振り返る記者座談会
◇全県
定数が三減となった県議選(定数44)は十二日投開票され、自民が推薦を含め二十一人の当選にとどまり、四年ぶりに過半数を割る一方、民主と嘉田由紀子前知事が代表の「チームしが」は二減の十五議席になんとか踏みとどまった。逆に共産は三議席を確保し議席ゼロから大躍進、公明が二議席で現状維持、政党の支持を受けない無所属は三人(改選前二人)が当選した。記者座談会で、統一地方選の前半戦の県議選を振り返ってみた。 【石川政実、松村好浩、高山周治】
―自民は十道県知事すべてで支援候補が勝ち、四十一道府県議選の多くが堅調だったのに、滋賀県では公認・推薦を合わせて二十八人を擁立したものの、七人を落とし、過半数を割る不振は不可解だね。
A 自民県議団(改選前二十六人)が会派運営をめぐって、自民県議団(二十一人)と颯新(さっしん)の会(五人)に分裂し、議長選で対立したシコリが大きかった。
目片信悟氏だけは当選したものの、落選した議長の赤堀義次氏、副議長の山田和広氏、元県連幹事長の石田祐介氏はいずれも颯新の会だ。高島市の石田氏には、ある自民関係者が裏で足を引っ張り続けたとの指摘もあり、これが事実なら、その人物こそ党紀委員会にかけるべきだ。
―昨夏に三日月大造知事を誕生させた「チームしが」の立役者の社民党県副代表の沢田亨子氏、民主の江畑弥八郎氏の落選は、「チームしが」と民主の後退局面として象徴的だったね。
B 五日に志位和夫共産委員長が大津市内で演説し「三日月知事は、当選後はノーサイド(試合が終了すれば敵味方の区別がなくなる)と言って自民党にすり寄り、県政はオール与党化して県民の声が届かなくなっている」と指摘したが、確かに三日月氏がノーサイド宣言した時点で、「チームしが」は方向性を明確にすべきだった。それと自民県連が昨年末の衆院選で嘉田氏が学長を務める大学に政治活動の自粛を要請したのもきいており、嘉田氏は身動きがとれなかった。「チームしが」は、今後、どこに向かうのか、もう一度見つめ直すべきだ。
C 自民が過半数を割ったことで、三日月知事は、民主を含む「チームしが」と自民を取り込んでオール与党化する公算が高いだけに、チェック機能を果たせる政党として共産の存在意義は大きい。
―投票率が前回を三・一五ポイント下回る四六・五四%と過去最低となったのはなぜだろう。
A 深刻な政治離れもあるが、民主と「チームしが」が現職の議席を守る消極策から過半数以上の候補者を出さず、たったの十八人の擁立では盛り上がらないよ。争点は、医療・福祉、地方創生、原発再稼働など目白押しだったが、それ以前の段階でしぼんでしまった。 ―今後の県政は。
B 自民の場合は、温厚な佐野高典同党県連幹事長と、彦根市でトップ当選を果たした大野和三郎氏が硬軟織り交ぜて県政を主導していくだろう。
A トップ当選と言えば、大津市で自民の佐藤健司氏にも驚いた。来年一月予定の大津市長選の有力候補者の切符を握った格好だね。越直美市長も安閑とはできないよ。






