県内で警戒強まる
◇全県
奈良や京都の寺社、城で油のような液体がかけられたシミが見つかり、文化財保護法違反や器物損壊で捜査中の事件。
県内では十五日、長浜市の竹生島、都久夫須麻(つくぶすま)神社の国宝本殿の階段などにしみが付いているのが見つかったと、長浜署から発表があった。宮司が昨年十月上旬に発見していたが、京都・奈良の一連の事件を受けて、同署へ届け出た。
一方、県教育委員会は、防犯体制の徹底を求める通知を独自で七日付、文化庁からの通知を八日付けで、各市町の文化財行政担当へ送付した。
内容は、▽防犯体制の強化▽異常発見時の連絡▽文化庁の補助事業を活用した防犯設備の充実―など。
対策は、立地条件や規模で様々だ。世界遺産の比叡山・延暦寺(大津市)の管理部は、「当山は山間部なので人の目が少ない」として、警備員の二十四時間待機や、巡回の回数を増やしている。
石山寺(同)は、設置する防犯カメラ、パトロールによる警戒に加えて、最寄りの交番に対して立ち寄り回数を増やすよう求めている。
彦根城(彦根市)では、「世界遺産入りを目指しているので、対策をより重くみている」と市教委は目を光らせ、同城管理部も「監視を十分図りたい」と、夜間警備と昼間の見回りを徹底する。
延暦寺「寺門派」として分立した歴史をもつ園城寺(三井寺、大津市)は、「今のところ、警備の巡回の数を増やすしか手はない。寺としては参拝客を疑うわけにはいかず、心ない行いが悲しい」と嘆く。





