5千人収容アリーナへの税金投入の是非(上)
◇全県
滋賀県で二巡目国民体育大会・障害者スポーツ大会が平成三十六年に開催される。厳しい県の財政事情の中、十年間で国体の事業費は最低でも四百八十~五百八十億円以上かかるとみられるだけに、県民負担は深刻だ。さらに(株)滋賀レイクスターズが運営するプロバスケットチームのために、五千人収容のアリーナを血税で建設しようとする動きがあり、県庁内からも「このような大盤振る舞いを続ければ、財政破たんを招きかねない」との声が強まっている。【石川政実】
スポーツの祭典である国体は、各都道府県の持ち回りで昭和二十一年から開催され、滋賀県も昭和五十六年に「びわこ国体」を行った。同六十三年から二巡目に入ったが地方財政の悪化で開催地の負担が問題となっている。
この九月に開催の「わかやま国体」は、同県によれば十年間で、施設整備費二百二十三億円(うち主会場五十億円)、大会運営費九十三億円、競技力向上費三十六億円の計三百五十二億円かかった。
これに対し滋賀県の体育施設は、「びわこ国体」から三十年以上が経過し老朽化が進んでいる。県の主会場選定委員会では、主会場になる彦根総合運動公園整備だけで百八十億円かかるとしており、それ以外の施設整備費を含めれば最低でも三百五十億円から四百五十億円、ここに和歌山県並みの大会運営費や競技力向上費を加えれば、「四百八十億円~五百八十億円以上」かかる公算に。県では昨年度に県立体育施設を調査し、施設整備費を六月にも公表する予定だ。
このような中、バスケットボール男子のナショナルバスケットボールリーグ(NBL)と日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)の統合を進める特別チームの川淵三郎チェアマンが先月、三日月大造知事と橋川渉・草津市長を訪れ、「bjリーグ所属の滋賀レイクスが来年開始の新リーグ一部に参入するには、五千人規模のホームアリーナ確保が条件であり、県立体育館(大津市)や草津市立体育館を五千席規模にしてほしい」と要請。
三日月知事は「滋賀レイクスは県内唯一のプロスポーツチームだけに、支援したい」と前向きの姿勢を示した。
川淵氏は、とりあえず改築計画が進む市立体育館をレイクスのホームアリーナにするため、三年以内に五千席に建て替えることについて、市や県に確約を求めたとみられる。
一方、草津市の市立体育館の建て替え計画は、観客席が三千席で、建設費用が五十五億円(うち四五%が国費)で、滋賀レイクス中心の内容になっている。
しかし、五千席に変更となると、八十億円~百億円近い建設費がかかるだけに「市単独では厳しい」と橋川市長は六日、県庁に三日月知事を訪ねて支援を要請した模様だ。
県内の市長は「草津市が建てる体育館に対し、県が半額なり、三分の一なりを負担するなら、他の市町は怒りますよ。なぜなら二巡目国体に向け、各市町が体育施設を建て替える際、県が二分の一を負担してくれても上限は一億円。それなのに一プロチームに何十億円も出すなら、理屈に合わない」と指摘した。







