県政史料室が公開・閲覧始める
◇全県
在日米軍基地の七割が集中する沖縄で、普天間基地移設など基地に関わる問題が絶えない中、滋賀県に終戦から十二年間駐留した米軍関係の行政文書の公開・閲覧が、県庁内の県政史料室で始まった。
GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の先遣隊が県内に赴任してきたのは、日本が連合軍に無条件降伏した昭和二十年八月十五日から一か月半経過した九月三十日。進駐米軍はこれ以降、同二十七年のサンフランシスコ講和条約発効後も含めて十二年間にわたって駐留した。
県が所有する進駐米軍関係の史料は百五十四簿冊で、この史料からは三千人規模で赴任してきた進駐軍の様子や、そこで働く日本人労務者の状況が浮かび上がってくる。
例えば、「水耕農園内家族住宅配置図」は、進駐軍が大津市内で接収した物件調書や新築した家族住宅の配置図などが含まれ、当時の進駐軍関係者の生活様式を知ることができる。とくに県内最大の規模である琵琶湖ホテルの物件調書は貴重といえる。
また、「旧軍用地ノ使用継続ニ関し許可相成度件陳情」は、連合軍宿舎建設のため県民から接収すべき候補地(土地、家屋)やその内定を知らせた史料で、候補地に選ばれた耕作関係者から提出された陳情書には、代替措置の訴えなどが記され、占領された現実の中で苦しむ県民の姿がうかがえる。
一方、「連合軍関係直雇使用人に対する休業手当の支給について」は、現地採用された使用人の有給休暇や女性の給与に関する労務関係史料である。そこからは、戦時下の暮らしから一変し、有給休暇や女性の地位保護といった民主的な労働形態を浸透させようとした、進駐軍の姿勢がうかがえる。
県政史料室は、「戦後七十年の節目に、滋賀県でも米軍が駐留した事実を知ってほしい」としている。
公開ホームページは、http://www.pref.shiga.lg.jp/b/kemmin-j/kenseishiryoshitsu/hozonbunsho2.html。
なお、公開を記念した企画展示「占領下の滋賀~GHQとその時代~」が、七月十三日から八月二十七日まで、県政史料室で開かれる。





