県政NOW 「すべての人に居場所と出番がある共生社会をめざして」
滋賀県基本構想の7つの重点政策の中に「すべての人に居場所と出番があり、最後まで充実した人生を送れる社会の実現」という項目があります。具体的な施策の展開として高齢者や障害者をはじめ、誰もが働き、活躍できる社会づくり、健康寿命を伸ばすための予防を重視した健康づくり、地域を支える医療福祉・在宅看取りの推進があげられています。
そして、具体的な指標として就業中の障害者数を平成25年度の5,444人から平成30年度には6,450人とすること、シルバー人材センターの会員数を平成25年度の11,958人から平成30年度には13,200人とすることなどがあげられています。
こうした数値目標の達成はもちろん大切なことですが、今、障害者や高齢者を取り巻く状況はますます深刻であり、滋賀県はもとより日本の社会全体で取り組むべき課題が多くあります。
今年7月神奈川県相模原市で日本中を震撼させる障害者の大量殺傷事件が起こりました。その犯行動機は障害者の存在自体を否定するという許しがたいものでした。そして、社会全体には未だに障害者を差別し、排除しようとする考えや行動が多くみられます。今年4月から障害者差別解消法が施行され、不当な差別的扱いを禁止し、合理的な配慮の提供が求められるようになりましたが、さらに、実効性があり、障害者の声が十分反映された滋賀県障害者差別禁止条例の早期制定が求められています。また、多くの聴覚障害者の皆さんが求められている手話言語条例の制定や難病患者さんへの支援拡大も重要な課題となっています。
一方、高齢者の貧困問題もさらに深刻になっています。以前この欄で生活保護基準相当で暮らす「下流老人」が全国で700万人以上いるという状況を報告しましたが、今後支給される年金額が引き下げられる可能性もあり、高齢者の貧困率がさらに高くなるのではないかと危惧しています。さる11月25日に衆議院厚生労働委員会で公的年金の支給額を引き下げる新しいルールを盛り込んだ年金制度改革法案が強行採決されたことがこうした懸念に一層拍車をかけています。
平成27年度において「シニアジョブステーション滋賀」の就業支援などで650人の高齢者の就職があったと報告されていますが、シルバー人材センターの活用も含めてさらに高齢者の雇用の確保や労働環境の改善が求められています。
今後医療や介護の負担も増大する中ですべての県民の皆さんが健康で充実した人生を送れるように貧困問題の解決を重点施策として取り組んでいきます。






