県政NOW 万葉ロマンのコメ作り
先月の3月22日、東近江市上平木町土地改良区による「県営 経営体育成基盤整備事業 上平木地区」の事業完了を記念し、同町公民館で竣工式が開催され来賓として出席致しました。
この基盤整備事業(ほ場整備事業等)は、コメの生産調整、経済のグローバル化、輸入自由化、生産者米価の低迷、後継者不足等、水田農業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、効率的な営農の実現と、将来の農業生産を担う経営体(担い手)への農地の利用集積を推進し、大規模化の実現を図ると共に、競争力のある農業の実現を目指す目的のもと、土地改良区の設立に先立つ勉強会の発足から数え、約20年の歳月をかけて進めてこられました。これまでの関係各位のご努力に改めて敬意を表します。
竣工式の当日配布された「竣工記念誌」には、これらの経緯と共に、古くは縄文時代にまでさかのぼる「上平木地域」の歴史についても詳細に記述がなされておりました。特筆すべきは、今回の基盤整備事業に伴い実施された埋蔵文化財調査によって詳細が明らかになった、上平木町集落の北東部に位置する「浄土屋敷遺跡」です。産甕(うみがめ)と呼ばれる土器等の遺物、遺構から約2500年前の縄文時代晩期から古墳時代後期頃には人々がこの地で竪穴住居に住んでいたことが明らかになり、また時代が移った中世室町時代の堀や溝、井戸等の遺構も発見され、「浄土屋敷」の小字名の由来となった、区画整理された集落に人々が住まいしていたこともわかりました。樹木が生い茂り、水利に乏しかったとされる古の「蒲生野」の時代から、連綿と人々の営み、農の営みが、自然と向き合い、また自然を改良しながら調和の中で受け継がれ、更なる時を経て、今日に至っているということです。
あらためて、近江の歴史の奥深さに感じ入ると共に、このことこそが、農業を取り巻く厳しい環境下で、「付加価値」を高め、他との「差別化」を図り、持続可能な営みとしていくための大いなる力となることも実感した次第です。県政でも活かして参ります。






