国政刻刻 「我が国の民主政治を一層成熟させる機会に」
去る10月22日に実施された衆議院総選挙後、初めての国会が39日間の会期で始まりました。言うまでもなく、我が国の統治は議会制民主主義に基づいています。選挙によって自分たちの代表者を選出し、自らの権力行使をその代表者に信託することによって、間接的に政治に参加しその意見を政策に反映させるものです。
では、代表者を選ぶ選挙の際どのような基準でその代表者を選ぶでしょうか。現行選挙制度の下での政党政治においては、やはり安全保障や社会保障制度をはじめとする具体的な政策内容とそれが実際に実行されていく可能性が高いのかどうかが一番問われるものと思います。ただ、選挙では、耳障りの良いことを約束して実現可能性を無視した大衆迎合的な政策が安易に支持される傾向があり、これを放置すれば、選挙の度に期待と失望が繰り返され政治不振が高まります。国民が代表者に信託したことが裏切られるわけですから当然ですし、我が国でもこうした経験を重ねてきたとも言えます。このような経緯から、「マニフェスト」という言葉がもてはやされた時期もあったように、公約として政策内容を中心にその判断材料をできるだけ国民に分かりやすい形で提供できるように様々な努力がなされてきましたし、試行錯誤の上で一定の改善が見られてきたと思います。
特に選挙直後の国会では、国民にとっても選挙中の議論の記憶も新しいため、国会での審議を通じて国会議員や政党が実際にどのような政策を提案し、また、具体的な形で政策を実施しようとしているのか、選挙前後の言動が比較しやすいものになります。今回の選挙や国会を通じて、政党や候補者は政策内容とその実現性を吟味し、わかりやすい形で国民に提示し国民が判断するという原則が改めて重視され、我が国民主政治が更に成熟する機会となることを期待しますし、そうなるように努力していかねばなりません。






