県政NOW 「盲ろう者の社会参加に向けて。」
皆さんは盲ろう者の存在をご存知でしょうか。目が不自由で、耳も不自由という重複障害をお持ちの方が盲ろう者と呼ばれています。世界的にも有名なヘレン・ケラーのような人といえばよくおわかりいただけると思います。
社会福祉法人全国盲ろう者協会によるとこうした方々は全国で約一万四千人いらっしゃるそうです。滋賀県では全国の約1パーセントである約150人前後の盲ろう者がおられるのではないかと推測されています。しかし、残念ながら盲ろう者の実態はまだ行政もしっかりつかめていないのが現実です。
法的にも盲ろう者の定義は確立されておらず、「視覚障害」や「聴覚障害」が身体障害者福祉法に別個に規定されていますが、盲ろう者に関するものはありません。これは関係者のお話ですが、「盲ろう者の不便さは例えば二つの障害の10+10の20の不便さでなく、10×10の100にも及ぶ不便さである。」とのことです。しかし、近年では滋賀県をはじめ全国各地に「盲ろう者友の会」が設立され、今まで家の中に閉じこもり、家族とも十分なコミュニケーションをとることができなかった盲ろう者の方々が社会へ出て、まわりの人との交流ができるようになってきました。滋賀県では近江八幡市内にNPO法人「しが盲ろう者友の会」が古民家を拠点にして活動され、県の委託事業として20名あまりの盲ろう者とともに登録された約120名の通訳・介助員の皆さんが相談事業や支援、生活訓練などを実施されています。
昨年1月には三日月知事も「こんにちは三日月です」の事業の一環として「しが盲ろう者友の会」の事務所を訪問され、盲ろう者の実態や困っていることなどについて意見交換をされました。
私たちチームしが県議団も昨年9月に訪問させていただき、新たな活動拠点の建設計画や盲ろう者の実態調査の必要性についてお伺いし、11月定例県議会ではチームしが県議団の山本正議員が一般質問の中でこうした課題解決のために県や市町が積極的に対策を講じられるよう求めました。
盲ろう者とのコミュニケーションの手段としては「触手話」や「指点字」など障害の程度によって様々な方法があるのですが、通訳者の養成も重要な課題です。私も初めて友の会の理事長さんにお会いした時は手のひらに指で自分の名前を書いて自己紹介するのがやっとでした。
滋賀県では今年から国連で提唱されているSDGS(すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指すための持続可能な開発目標)に本格的に取り組みますが、この理念は「だれ一人取り残されることのない社会」の実現です。
私たちは盲ろう者の社会参加のための施策を着実に進めることにより、こうした理念に基づく社会の実現に一歩でも近づけるよう努力して参ります。






