国政刻刻 平成30年(2018年)
本年は明治維新150年と同時に、近代戦争の幕開けといわれた第一次世界大戦後100年にあたります。第一次大戦後、国際連盟が結成され不戦の枠組みがつくられましたが、スペイン内戦を経て、その僅か20年後には再び欧州・東アジア・太平洋が戦火に包まれ、枢軸国と連合国との間で第二次世界大戦が勃発します。スペイン内戦は、共和国側には国際義勇軍が参加、片やフランコ軍はドイツが支援する代理戦争であり、次の大戦の前哨戦でもありました。ヘミングウェイの「誰がために弔鐘は鳴る」の舞台となり、後にイングリッド・バーグマン主演で映画化されたので、ご承知の方も多いかと思います。第二次大戦後は、朝鮮戦争、ベトナム戦争とアジアを舞台にした共産主義陣営と自由主義陣営の代理戦争が繰り返された後、東西冷戦へと進むことになります。朝鮮半島の現状を見る時、民族分断という代理戦争の悲劇は今も続いています。一方、わが国は再び他国と交戦することなく、高度経済成長期を経て経済国家の道を歩み、かつての戦争はテロと地域紛争に姿を変え、さらに人工衛星によるサイバー戦争へと大気圏外宇宙空間に舞台を移しつつあります。グローバル化の時代には自国のアイデンティティーを大切にすると共に、他国の歴史を知り、他民族を理解することが求められますが、日本の高校生に近現代史を学ぶ機会の少ないことが懸念されます。教育関係者には是非一考をお願いしたいものです。
一方、ホモサピエンスの世界では、クリスパーキャス9など遺伝子操作技術が容易になり、中国ではついにタブーとされてきたヒトの受精卵を遺伝子操作で改変、坑エイズ双子の誕生という衝撃的な出来事が報道されました。AIやIoTなど情報科学技術が飛躍的に進展し、地球温暖化による気候変動が世界各地でも相次ぎ、地球人口は増加の一途を辿るものの、先進国は少子・高齢化が進むなど混沌とした世界の中で、国家は生き残りをかけて、その存亡が問われることになります。






