国政刻刻 なぜ日本では子どもの貧困が際立っているのか?
日本の子どもの貧困が国際的にも際立っていること、ご存じでしょうか。特にひとり親の貧困率は内閣府のデータで1985年以来、30年以上一貫して50%をこえています。知事時代には母子家庭の経済問題に直面。大学の学長時代にも授業料が払えず退学届けを出すひとり親の学生がたくさんおり、心が張り裂ける思いでした。国会議員となり法務委員会を選び、子どもの貧困問題に取り組んでいます。
というのも、子どもの貧困の背景には日本固有の民法の問題があるからです。3組に1組が離婚をする時代、毎年20万人あまりの未成年の子どもたちが親の離婚に直面しています。日本の民法では明治時代以来離婚後の「片親親権」が決められ、離婚後に親権のない親から扶養手当をもらっている子どもは4人に1人以下しかいません。
離婚するほど仲が悪い父と母が共同で子育てをするなど、感情的に無理だと思う日本人が多いかもしれません。「共同親権」制度をもつ欧米でも20―30年前はそうだったということです。しかし離婚後の子どもの貧困や、精神的にも困難をかかえた子どもが多いなどの社会的問題に直面し、多くの国では「子どもの最善の利益」を実現するために、当事者の親やそれをとりかこむ裁判所や政治家などが努力をして、共同親権制度を育ててきました。
具体的にはアメリカのほとんどの州やヨーロッパでは、子どもの養育計画(離婚後の経済的扶養義務、日常生活の過ごし方、教育や医療に関する判断等)を緻密にきめて、父母双方の弁護士が署名をして、裁判所で認められないと離婚ができない、という国がたくさんあります。それに対して日本は今でも離婚の9割近くが協議離婚で、いわば「ハンコひとつ」で離婚ができてしまいます。子どもの養育費や面会交流などは奨励されていますが義務づけられていません。
この問題は大変根深いです。今後も法制度の不備で放置されている子どもの貧困問題にメスを入れていきたいと考えています。






