国政刻刻 出生数86万4000人
厚生労働省は2019年人口動態統計の年間推計を発表、出生数は86万4000人(前年91万8400人)で過去最小となり、死亡数は137万6000人(戦後最多)、自然減数51万2000人(過去最多)、婚姻件数58万3000組(戦後最少)、離婚件数21万組、いずれも、過去、戦後を通じて最小ならびに最多の数字となった。また、2015年に実施された第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によると、夫婦の完結出生児数(最終的な出生子ども数の平均値)は1・94人、未婚者の平均希望子ども数は男女共に低下し男性では初めて2人を切り(男性1・91人、女性2・02人)、夫婦の平均理想子ども数、平均予定子ども数は過去最低(理想子ども数2・32人、予定子ども数2・01人)となった。さらに、第1子の出生時の母親の平均年齢は上がってきており(2018年の平均初婚年齢は29・4歳、第1子出生時の平均年齢は30・7歳)、晩婚化が進み少子化に拍車をかけている実態が明らかになった。
一方、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は男性85・7%、女性89・3%で依然として高い水準にあり、意欲はあっても、結婚に踏み切れずにいる若者は多いことがわかる。
ただ、世界的にみても、中国やインド、アメリカや途上国は別として、わが国の人口1億2000万人は、EU内のドイツの人口8300万人、イギリス6600万人、フランス6700万人、イタリア6000万人と比べると多い。単純な数の比較はともかく、国境が地続きで人の出入りが容易な大陸と島国との違いはあるが、ともすれば、人口減少の負の側面ばかりが強調され過ぎではないだろうか。
女性人口の推移を考えると、今後も出生数は減少し続けることが確実視されることから、人口減少時代における雇用、社会保障、インフラ、教育などについて、人口動態をベースにした冷静な議論と政策遂行が求められる。






