県政NOW 「新型コロナ後の公共サービスについて」
これまで様々な観点で新型コロナ後の社会のあり方について提案をさせていただいてきましたが、今回はあらためてこれからの公共サービスのあり方を考えてみたいと思います。
あまり知られていないかもしれませんが、平成21年5月に成立した公共サービス基本法の第11条では国及び地方公共団体は安全かつ良質なサービスが適正にかつ確実に実施されるようにするため、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講ずるように努めるものとする、と規定されています。これまで私が制定を求めてきた公契約法や公契約条例が各論とするならばこの基本法はまさに総論にあたるものです。現在、公共サービスを提供する主体は多種多様となっており、今回のようなこれまで経験したことない感染症拡大においても公衆衛生施策をはじめ住民の命をしっかり守れる公共サービス体制を構築しておくことが重要だと思います。
今回の新型コロナウイルス感染拡大に際して各保健所の職員の皆さんには大変ご苦労いただいたことと思います。そして今も感染拡大防止や検査体制の整備を含めご活躍いただいています。
皆さんもご承知のノーベル医学生理学賞を受賞された山中伸弥先生が新型コロナウイルスの情報発信をされている中で「ファクターXを探せ」とおっしゃっています。ファクターXというのは日本が感染者や死亡者が欧米より少なくなっている理由のことでこれを明らかにすれば今後の対策に生かせるということです。その中で長年積み重ねてきた保健所を中心とした公衆衛生政策の影響が挙げられています。
このご意見に私も賛同するのですが、一方わが国ではこの20数年間に保健所は半減しています。それぞれの理由はあろうかと思いますが、私は小泉政権以来、新自由主義といわれる市場原理第一の政策が台頭し、重要な公共サービスが官から民へ移されたり、効率性を重視して統廃合された結果だと思っています。かつては近江八幡市にも保健所がありましたが、今では東近江保健所に統合されてなくなってしまいました。6月定例県議会の私の一般質問で今後の保健所のあり方について尋ねたところ担当部長からは今回の新型コロナウイルス感染症への対応の課題や公衆衛生行政において果たす保健所の役割を十分踏まえて医療審議会等での議論やご意見をいただきながら検討を進めていくとの回答でした。
私は今後の新型コロナ後の公共サービス、とりわけ公衆衛生行政の拠点である保健所は大変重要だと考えています。あらためて保健所の組織や人員などの体制整備を訴えていきたいと思います。






