県政NOW 「6月定例会議を終えて」
さる7月16日に県議会6月定例会議が閉会し、これまで様々な議論があった淀川水系河川整備計画変更案に知事が同意する議案が賛成多数で可決され、大戸川ダムの建設が推進されることとなりました。嘉田前知事時代に大阪府など4府県の知事が合意して凍結された大戸川ダム建設計画が再び動き出すことになります。当時の知事が同意する大戸川ダム建設凍結の議案は県議会最終日の流会騒ぎを経て翌年の臨時会において僅差で可決されましたが、今回のダム建設推進のための議案は23人が賛成(自民党、公明党、さざなみ倶楽部)、18人が反対(チームしが、共産党)という滋賀県議会がほぼ2分される形で可決されました。
私たちチームしが県議団は想定以上の雨が降れば大戸川ダムが必ずしも流域の浸水を防げるものではないこと、ダムで滋賀県に水をとどめるのではなく下流の桂川や木津川の河川改修や瀬田川の鹿跳渓谷の改修を進めることにより滋賀県から下流に速やかに水を流すことが県民の利益につながるのではないか、などの理由により大戸川ダム建設推進に反対しました。
平成29年7月の九州北部豪雨や平成30年の西日本豪雨をはじめ我が国では毎年日本各地で集中豪雨や台風による水害が発生し、先月には静岡県熱海市で発生した土石流で多く方々が犠牲になりました。また、ヨーロッパ中部や中国などで広範囲に洪水が発生するなど世界各地で異常気象による被害が多発しています。
このような想定外の洪水に対して果たしてダム建設で対応できるのか、極めて不透明な状況です。そして、今回の淀川流域河川整備計画変更案をみると国土交通省がダム建設ありきで拙速に進めているという感が否めません。
ダム建設が完了するまで10年以上の月日を要する中でその間想定外の豪雨が発生すれば果たして大戸川流域の安全が確保できるのかという大きな懸念もあります。
またダム建設のように自然に大きな影響を及ぼす工事をすれば元の自然環境に戻すことは難しくなることから慎重な判断をすべきものと思われ、今回の判断は世界で進められているSDGs(持続可能な開発目標)の理念からも課題があると考えています。更に我が国の治水政策は川の中の対策と川の外の対策、ハード・ソフトの両面から最善の策をとるという流域治水政策に大きく転換しようとしている中で再びダム建設にかじを切ろうとすることは甚だ疑問です。
私たちはこれからも環境への影響や想定外の豪雨に対する検証、国や県が進める流域治水政策との整合性などを見極めながら再度淀川水系河川整備計画を見直すように求めて参ります。






