国政刻刻 ドイツのメルケル首相の引退にエールを!
ドイツ史上初の女性首相メルケルさんが引退した。ユーロ危機、クリミア危機などでの外交対応や経済成長・健全財政の維持などで支持され、2005年から首相を16年間務めた。
その16年間で日本は小泉政権から第一次安倍、福田、麻生、民主党、そして第二次、第三次安倍政権と何度も政権がかわった。2001年を100とした場合、2020年までの日本経済は、1人あたりGDPが105まであがったが平均賃金は90へと下がり、労働者側への配分が少なくなった。同じ時期、ドイツの1人あたりGDPが150をこえ賃金も145へと伸びた。
先進国の中で際立つ日本の賃金低迷は、政治だけの責任ではないだろう。しかし、メルケル首相が率いたドイツは中国と自動車産業連携など現実的な政策を進め、人類として長期的視野からは、福島事故の直後、まさに一日でその危険性を認め、2022年での原発離脱を決めた。
コロナ禍で安倍政権が根拠なく突然学校を休校し、260億円でアベノマスク配布をする中、メルケル首相が「皆さんのおじいちゃん、おばあちゃんと来年のクリスマスにはいっしょに過ごせるよう、今年は我慢してください。でも文化や芸術は私たちの心の栄養です。コロナ禍でも維持しましょう」と、直接国民に協力を呼びかけ、即座の個別生活支援は感動的だった。
今年の夏、CO2削減のために原発再稼働を認めよという圧力に対しても、メルケル首相は「脱原発は後戻りできない決定事項」と強調。原発は持続可能なエネルギーでなく今後の政府が覆すこともないと語った。物理学の博士号をもつ学者であり、論理的でゆるぎない長期的視野に導かれたドイツをうらやましくも思う。
一方で日本は新しい自民党総裁を、党員票が多い候補者ではなく、国会議員票の内部論理で決めましたが、これで国民の代表といえるのだろうか。隠して、だまして、嘘をつき続ける安倍政権への忖度政治に、10月31日に行われる衆議院選挙、滋賀県民はどのような判断を下すのか、冷静な判断を期待したい。






