【東近江】近江鉄道(本社・彦根市)は16日、全路線が終日無料で乗車できる「全線無料デイ」を近畿圏で初めて実施した。同社は臨時列車を増発して対応したが、想定を超える利用者のため八日市、彦根駅で入場を一時制限するほどの混雑ぶりだった。
同鉄道は2024年の上下分離方式移行を前にして、利用客増に向けた取り組みを進めている。そこで住民にまず電車に乗ってもらい、その魅力を知ってもらおうと企画した。
八日市駅頭で入場待ちの長い列がみられた。東近江市の男性(37)は「子どもと車窓の風景を楽しみたい」と話していた。守山市から友人とお互いの子どもを連れて、駅舎内の鉄道ミュージアムを見学していた女性(32)は、「近江鉄道に乗車するのは初めて。車両の揺れ具合がノスタルジックでよかった」。
一方、沿線15カ所では、地域の魅力を来訪者にアピールする多彩なイベントが催され、活気づいた。八日市駅近くの本町商店街では、クラフト雑貨や飲食などの約30店舗が出店。また、近江酒造では日本最古級の電気機関車ED314の見学会が開かれ、子どもたちが運転席の乗車体験を楽しんだ。
電気機関車の正面には、八日市大凧をモチーフにしたヘッドマークが掲げられ、制作したびわこ学院大地域調査プロジェクトチームのメンバー、谷口広澄さん(2年生)は「判じ文は『結』の漢字を配して、鉄道と地域、住民を結ぶ思いを込めた」と笑顔で語った。









