国政刻刻 わたむきの里を視察して
先月末、日野町にある社会福祉法人「わたむきの里福祉会」で農福連携に取り組む施設を視察させていただきました。農福連携とは、障害をお持ちの方が農業分野で活躍されることを通じ、生きがいを持って社会に参画されることを実現する取り組みのことをいいます。農福連携に取り組むことは、単に障害をお持ちの方の仕事や生きがいづくりの場を創出することだけではなく、担い手が不足し高齢化が進む農業分野における新たな働き手の確保につながる可能性もあり、その取り組みが大いに期待されています。しかし現実に農業関係者や福祉関係者の間でも農福連携に対する理解が十分に浸透しているとはいえず、何かヒントが得られればと思い訪問させていただきました。
「わたむきの里福祉会」では環境にやさしい米づくりに10ヘクタールを上回る規模で取り組んでおられます。過去には米・食味分析鑑定コンクールで最高の金賞も受賞されており、農福連携というよりは優れた生産法人の取り組みといったほうが正しいのではないかと感じました。また農福連携以外にも町から排出される廃棄物のおよそ半分を処理するエコドーム事業や、地域企業から受託されている部品加工事業の取り組みなど、障害をお持ちの方々の特性を活かした作業工程を確立することで実現された、全国に例がない自立した社会福祉法人の経営実態を見せていただきました。
一方で、多くの福祉関係者が「わたむきの里福祉会」を視察されますが、あまり広がりは見られません。そもそもの施設運営が厳しいなかで、多くの法人や施設では新たに農福連携に取り組む余裕がないことや人材育成の制度がないことなどを課題として教えていただきました。引き続き農福連携をはじめ、さまざまな取り組みにより、社会福祉法人の経営が自立できる仕組みづくりに取り組んでまいります。






