自治刻刻 心に蘇った“胸の高鳴り” ~ケンケト祭り ユネスコ文化遺産登録 に思う~
幼い頃、胸を躍らせながら、地元の神社のお祭りを見ようと吸い寄せられるように境内に向かった記憶があります。手のひらには、お小遣いの小銭をしっかりと握りしめて。
幼心に、祭りの華やかさを五感で感じつつも屋台で買った駄菓子やたこ焼きを歩きながら友と食べるのを楽しみにしていました。そして当時の私は、近所のおじさんなどと背伸びした会話をするませた子どもだったかも知れません。
ふるさと竜王には、それぞれの地域に伝わるお祭りがあります。皆さんにも、楽しみにしていたお祭りには思い出がおありのことと思います。そこには、今では見かけることが少なくなった地域の人たちとの年の差を超えた交流もあったと思います。
こんな思いになったのは、わが町を代表する民俗芸能でもある「山之上地区のケンケト祭りが昨年末にユネスコ文化遺産に登録される。」という朗報に接したからです。
近年、少子高齢化の波や価値観の多様化などもあり、このように地域に伝わるお祭りの保存継承が難しくなっていると伺っています。由緒あるケンケト祭りも例外ではないようで、保存会では、子どもたちが主役のこの祭りへの参加に伴う負担の軽減として鉦・太鼓・長刀などを保存会が一括して保管し、祭りに参加する子どもたちに貸与することや祭礼への参加要件を見直すことなども検討されています。
中世に端を発する風流踊(ふりゅうおどり)の原型を今に伝え、また、地域の歴史を物語るこのお祭りは、単に、祭礼の域に留まることなく、地域の絆を深め郷土愛を育むことに一役担っていただいており、加えて、文化的価値の側面からはわが国の宝として国の指定を受け、今回、全世界に認められました。私は、この快挙を心からうれしく思うと共に、ケンケト祭りを掛け替えのない故郷の財産として次代へ引き継ぐことができるよう支援していきたいと思っています。
そして毎年、5月3日に斎行されるお祭り。そこでは、地域の人々に見守られながら舞い踊る笑顔いっぱいの子どもたちの姿を見るのが今から楽しみです。






