国政刻刻 少子化対策について
少子化がとまりません。新型コロナの感染拡大により婚姻件数が大幅に減少したことが最大の原因ですが、昨年の出生数が初めて80万人を割り込んだと厚労省から発表されました。戦後ベビーブーム最盛期の出生数、約270万人と比較すると、まさに危機的な状況といえます。少子化は将来の働き手の減少を招くため国力の低下につながります。また、人口が減少するため国内経済の縮小にもつながります。昨年1年だけでも約78万人の人口が減少しました。徳島県がなくなるのと同じような規模です。当然、社会保障の維持も厳しくなります。なぜなら年金や医療、介護などの社会保障制度は給付総額の半分以上が現役世代の保険料によって支えられているからです。そのため少子化がさらに進めば、保険料の引き上げなどの負担増は避けられなくなります。
これまで政府では約30年にわたり少子化対策に取り組んできました。94年の「エンゼルプラン」、04年の「子ども・子育て応援プラン」、そして最近では幼児教育・保育の無償化など、さまざまな施策を打ち出してきたところです。こうした国や自治体から子育て世帯向けの支出総額は、かつては約1・6兆円でしたが現在では10・8兆円と大幅に増加しています。すでに待機児童はほぼ解消し、育児休業中の給付金制度もかなり充実しています。
それでも少子化に歯止めがかからないため、今回の「次元の異なる少子化対策」に取り組む方針を決定しました。今月末にはたたき台が示されますが、なにより若者の将来に対する不安を取り除くことが重要です。長年にわたり非正規雇用が増え、賃金も上昇しませんでした。まずは安定した雇用を創出し、着実な賃上げを実現することが重要です。この10年がラストチャンスです。若者が将来に夢と希望が持てる社会の実現に取組みます。






