県政NOW 「生成AI(人工知能)によって県政はどう変わる?」
現在、地方自治体では対話型人工知能(チャットGPT)などの生成AI(人工知能)の利用についてメリット、デメリットを含めて様々な議論が巻き起こっています。
滋賀県でも基本構想実施計画や行政経営方針にDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が謳われており、その中で業務の効率化や県民サービスの向上を図るための生成AIの活用が注目されています。
膨大なデータをもとに生成AIによって質問に対する答えを短時間で文章化するなど業務の効率化などに大きな期待が寄せられる反面、個人情報の流出や著作権の侵害、偽情報の拡散などの懸念があります。
滋賀県では生成AIを県庁でいかに活用していくか、専門チームを作って活用方針の取りまとめに向けた議論を始めたところですが、さる6月定例会の代表質問で県庁業務への利活用について三日月知事の見解を問いました。
三日月知事はリスクに配慮しながら積極的な取り組みをする旨の答弁をされましたが、鳥取県では生成AIは過去のネットデータによるもので、現実にネット上に現れない情報や声なき声を反映したものでなく、行政現場での利用については慎重な姿勢をとっています。一方、生成AIの利用指針を条例で制定した神戸市では安全面に配慮しながら積極的に活用するとされ、自治体の中でも賛否は分かれるでしょう。
特に、教育分野ではさらに深刻な議論になると思います。文部科学省が策定する小中高校向け指針の原案が先日報道されましたが、それによると生成AIを使いこなす力を意識的に育てる姿勢が重要としながら、一方で批判的思考力や創造性への影響といった懸念に言及して「限定的な利用から始めることが適切だ」としているようです。もちろん定期テストや芸術活動での使用は不適切としています。大学の指針でも「原則禁止」から「奨励」まで大きく分かれるようです。報道によると滋賀県立大学で講義中に出された課題に生成AIで調べた回答をそのまま記述した学生がいたことが明らかになっています。
いずれにしても、こうした文明の利器は使う側の意識が重要だと思います。
人としての本来の思考力や創造力などを失うことなく、時間の節約や無駄をなくしながらより上を目指していく。これからも人と機械の共存が問われます。






