県政NOW 「子どもの声 今どこに」
子どもたちの長い夏休みが終わり、2学期が始まりました。その思いに浸ったとき、「最近あまり子どもの声は聞かないなぁ」との思いに至り、少々考えさせられました。
ある企業の調査結果によりますと、最近の子どもの遊び場所1位は「自宅」92・1%で、2位「公園」49・3%の約2倍に上るそうです。これに対して親世代では「空き地」や「寺社」「裏山」が多く、遊ぶ環境が大きく様変わりしています。これは子どもの好きな遊びが「外遊び」から「ゲーム」や「スマートフォン」にシフトしたことによるものですが、一方で遊び場が奪われていることも現実です。
かつて子どもたちの遊び場であった公園に「ボール遊び禁止」や「大声禁止」などの看板表示が設けられ、自由で楽しく遊べる場所が少なくなっています。また近隣の駐車場に子どもが集まりゲーム遊びする声がうるさい、保育園の園庭で歓声を上げる、体育館での子ども向けイベントがうるさいなどの苦情が学校や教育委員会に多く寄せられているとの新聞記事を目にしました。「子どもの声は騒音だろうか」と考えさせられます。
その一方で、静かに暮らしたい人がいることも理解できます。子どもが少なくなり、かつてのように家庭や地域に子どもの声が溢れていないせいもあるのではと思います。ドイツでは、子どもの騒音を理由にした訴訟が相次ぎ、保育園が廃園や移転に追い込まれる一方、少子化や待機児童問題に直面し子育て環境の整備に迫られたため、「子どもの声は騒音でない」と法制化されています。我が国では、「こども基本法」を制定し、全ての子どもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、政策を総合的に推進する「子どもまんなか社会」を進めています。
この実現のためには、子どもの権利をはじめ学校教育や保育、子育て支援、子どもの声の理解を含む子育て環境など多くの課題があり、まさに社会全体で取り組む課題であると考えます。






