国政刻刻 琵琶湖のコアユ、ここ半世紀にない不漁は温暖化の影響か?
毎年冬から春にかけては、琵琶湖のコアユの「ヒウオ」という透明な美しいアユをいただいてきた。しかし今年は1匹もヒウオをいただけていない。湖西の和邇漁港で毎年定置網のエリでヒウオを漁獲してきた駒井健也さんに直接うかがった。昨年12月のヒウオの解禁日から3月末までヒウオの漁獲はほぼゼロという。深場にいる魚を狙う沖曳網漁をしておらず、他の漁もシーズンではない駒井さんは、アルバイトをしながら生活費を稼ぐしかないという。大変深刻だ。採算が合わず休漁する漁師は増えているという。
滋賀県全域でみても、エリの約半数にあたる14カ所で氷魚の漁獲量を調べたところ、2014年から10年間の1月以降の平均漁獲高平年の3%ほどで、壊滅的だ。その理由について、滋賀県水産試験場は、昨夏の猛暑により産卵が少なかったことなどをあげている。アユの産卵期となる9~10月、琵琶湖に流れ込む河川の水温は、平年より2度高い24度だった。その上、少雨により河川水量も少なかった。
私たち、恒温動物の人間にとっては、生活の場の気温が2―3度変化しても筋肉や体の仕組み、あるいはどうにか衣服で対応できるようになっている。しかしアユのような変温動物の魚類では、周囲の水温の変化に適応しにくく、特に産卵時期の水温の適温は20度前後であり、24度は高すぎる。
問題は、琵琶湖や流入河川の水温上昇は、地球規模の気候変動、つまり温暖化の影響を受けているのではないか。それゆえアユの産卵条件はこのまま自然状態では改善しないのではないか、という長期的な影響だ。
先週、国会議員の仲間と熊本県の球磨川視察に伺ったが、ここでも八代海の水温上昇により、アユの産卵数が極度に減っているという。琵琶湖や球磨川だけでなく長良川でもアユの産卵条件が温暖化により影響を受けているという報告もある。温暖化によるアユの行動パターンの変化に対し、今後どう向き合い、対策を立てていくか、国としても全国の動向を把握しながら、滋賀県や地元漁師さんとの連携を深めていきたい。






