国政刻刻 「学校給食の無償化について」
学校給食の無償化が注目されています。昨年の3月、岸田総理が「学校給食の無償化に向けて、実態を把握し課題の整理を行う」と発言されたからです。そのため全国規模の実態調査が行われ、まもなく調査結果が公表される予定です。
学校給食の歴史は古く、1889年に山形県鶴岡町(現・鶴岡市)の忠愛小学校で貧困児童を対象に無償で行われたことに端を発しています。全国で導入されたのは終戦後のことで、深刻な食糧難のなかで育ち盛りの子どもたちの栄養状態を少しでも改善することが目的でした。以来週5日の完全実施、米飯給食の導入、自校調理方式からセンター方式への変更、食育の推進や地域食の実施など、さまざまな進化や変化を遂げてきました。現在、学校給食は全国の自治体の90%、約1600の自治体で実施されています。そして給食費は原則として受益者負担という考えのもと、保護者は子ども1人当たり月額約5千円を負担しています。その一方で令和4年度の時点で全体の約30%、451の自治体で学校給食の無償化が実施されています。そしてその勢いは全国に拡がりつつあります。
ではなぜいま学校給食の無償化が求められるのでしょうか。それは現実に自宅で十分に食事ができずに学校給食が命の綱という子どもが7人に1人の割合だと言われ、格差社会における子どもの貧困への対応が早急に求められているからです。同様の目的で実施されているこども食堂は、すでに地域にとってなくてはならない存在になっています。他にも給食費の集金事務がなくなることによる教職員の負担軽減や地産地消が推進されることで地域農業の振興につながることなどがメリットとして期待されています。無償化に必要な予算は約5千億円ですが、次代を担う子どもたちへの支援として学校給食の無償化を実現する時期だと考えています。






