県政NOW 令和の米騒動~新米価格はいくらに~
田植えもほぼ終わり、小麦の刈り取りが始まる頃となりましたが、早苗の緑と小麦の黄金色が眩しいコントラストを描いています。
来週には梅雨入りでしょうが、9月の台風だけでなく、近年はこの時期に前線の活発化による線状降水帯が発生しており、雨が集中して降ることで被害が出ないか心配されます。線状降水帯はどこで発生するか分からず、側溝や排水升の掃除など災害への備えを事前に準備して頂きたいと思います。
さて、昨年より肥料や燃料が高騰して生産者原価が上がり、物流が滞り始めたのか店頭に米が並ばなくなった事で一気に米の販売価格が上昇しました。我々生産者は昨年の秋に米は全て出荷しており、引き取り価格も少しは上がりましたが2倍になったわけでもなく、なぜこれほど販売価格が高騰したのか。5月26日付の農業新聞で備蓄米60キロの政府購入価格1万1879円に対し流通過程の上乗せ額が試算されており、政府が9206円、全農などの集荷業者が1146円、米卸業者が8695円、小売業者が8910円とのことでした。
本来は危機対応の為の備蓄である政府備蓄米を、米価の過熱を抑えるために放出したわけですが、入札とは言え「国が儲けてどうすんだ」という小野寺自民党政務調査会長の指摘もあり、その後は随意契約で直接小売り業者に販売し、22年、21年産米を2000円/5キロ前後で販売されたことでメディアが連日取り上げ、さらに米フィーバーが加熱しています。
今後9月までの3ヶ月で安価な備蓄米は無くなるとして、JAからは今年の引取価格は2万3000~2万5500円/60キロと示されており、流通や小売の利益を乗せた新米の適正な販売価格は果たしていくらで落ち着くのでしょうか。
幸い再生産できる生産者米価となりそうですが、そうでなければ若者が夢や希望を持てる農業とはなり得ず、将来は本当に米不足となりかねません。また今回緊急に備蓄米を放出しましたが、備蓄米は本来の目的のために備蓄しておかねばなりません。
日本の米は先人が長きに渡って品種改良した日本人のための主食であり、食料安全保障の意味でも安易に輸入せず、国内自給率100%の生産体制が継続できる日本社会でなければならないと改めて思います。






