県政NOW 「戦後80年 他人を思いやる心と連帯感」
終戦の日に広島の平和記念公園で恒久平和を誓う高校生が「平和とは何も起きていないことではなく、誰かが過去を知り、今を見つめ、次の誰かに伝えるからこそ成り立つ」と訴えた言葉がこころに残りました。80年前、第2次世界大戦の教訓から国連憲章では、武力による威嚇や行使を否定し国際法を守り国際平和を実現する決意が述べられ、国際社会は法による国際秩序を誓ったはずなのに再び力による支配が台頭し、ロシアはウクライナへ軍事進攻し、中国も他国への軍事的・経済的圧力を強めています。
一方、7月の参院選では、政権与党が惨敗し、減税や日本人ファーストを訴える政党が躍進しました。多くの先進国では近年、社会の分断が深刻化しポピュリズム(大衆迎合)が猛威を振るっています。政策では、支持者向けに短期の利益を追求し、中長期の悪影響をかえりみない傾向が強く、消費税減税や大規模財政支出など長い目で見た財政や社会保障の議論は置き去りにされています。ポピュリズムは、グローバル化や技術革新が進む中、経済的な不平等やエリート層への不満が広がり、物価高がさらに拍車をかけていると言われています。扇動的で排他的な主張は、民主主義社会を内側からむしばむと懸念する声があります。
参院選を通じて特定の支持者の取り込みに躍起となり分断への危機感が薄いのではと感じられ、日本も分断とポピュリズムが加速しかねないと懸念しています。
日本は長年、社会保障と税による再配分で所得格差の拡大を抑制してきました。ただ恩恵は高齢者に厚く、負担の多くを現役世代に頼り、現役世代が不満に感じることも十二分に理解できます。
しかしながら社会の支え合いが損なわれるといつか自分や家族も困ることになるかもしれない、誰もが生きやすい社会を守ろうとすることこそ今求められているのではないでしょうか。その基は同じ社会に生きる連帯感であり、また他人を思いやる心であると思います。その心は平和の礎であると考えます。






