オリジナル性が若年層に脚光 1日限定の万博ブースも盛況
【東近江】 勝運の神を司る神社・太郎坊宮(東近江市小脇町)が、全国から訪れた若年層でにぎわいをみせている。長い石段を登って本殿で手を合わせた後、中腹にある参集殿に足を運ぶ参拝者ら。お目当ては「お守り作り体験」。世界に一つ、オリジナルのお守りが自らの手で作れると人気を集めている。大阪の夢洲で開かれている大阪・関西万博でも体験が開かれ、当日は大盛況。太郎坊宮の松井佑一権禰宜(ごんねぎ)は「日本人が昔から大切にしてきた思いや文化を再認識してもらうきっかけにもなれば」と話している。
東近江市が取り組む市内観光振興の体験プログラムをきっかけに、2016年ごろに始まった太郎坊宮のお守り作り体験。口コミやSNSなどで話題を呼び、体験を目当てに参拝に訪れる人が月日を重ねるごとに増加している。太郎坊宮によると、今年1月から8月末までに約8000人が体験に訪れたという。昨年に比べるとほぼ2倍。先月のお盆期間には1日200組ほどが体験する人気ぶりだ。
人気の一つは、約200種ある柄からお守り袋を選んで作るオリジナル性。模様や文字、素材などが異なるバラエティに富んだお守り袋が体験会場にはずらりと並び、袋を結ぶ「飾り結び」のひもも80種から選ぶことができる。組み合わせでいうと1万千通りを超え、体験者は組み合わせに悩みながらも心を踊らせる。
もう一つは、お守り作りという目新しさ。体験では、祈祷された「みたま」とともに、自身の願い事を記した紙を入れる。巫女の丁寧な説明を受けながら自らの手でつくる貴重な経験が、SNSを使う主要層の目に留まった。
先月、滋賀の観光PRにと、びわこビジターズビューローが実施する体験プログラム「シガリズム」の一環として、大阪・関西万博会場内で開かれた滋賀の魅力を集めたウォークイベント「滋賀魅力体験ウィーク」でお守り作り体験のブースが1日限定で登場。昨今の万博人気も相乗し、開場早々、イベント会場前には長蛇の列ができた。
お守り作りのブースでは混雑を考慮し、時間を分けて整理券が配布されたが、配布と同時になくなる盛況ぶり。体験では、大阪・関西万博のマスコットキャラクター「ミャクミャク」の青と赤のカラーを施した限定のお守り袋も用意され、来場者も思わず「かわいい」と手に取っていた。
この日は合計約120人が体験し、SNSでイベントを知って参加した奈良の親子は「とても新鮮な体験だった。お守りの仕組みも知ることができ、馴染みが湧いた。また現地に行ってみたい」と満足げな様子をみせていた。
太郎坊宮ではお守り作りのほかにも、巫女・神主衣装体験などさまざまな体験を取り入れ、神社や日本の伝統文化の発信に努めている。
松井権禰宜は「一過性の体験としてだけでなく、日本人が昔から大切にしてきたお守りなどの文化や思いを伝えていければ」と話す。
なお、お守り作り体験は、太郎坊宮ホームページなどから申し込むことができる。問い合わせは、太郎坊宮(TEL0748―23―1341)へ。(古澤和也)









