【東近江】門外不出の秘仏や重要文化財などに指定されている仏像が一堂に会する展示「東近江の仏さま―受け継がれてきた地域の宝―」が近江商人博物館で開かれている。会場には重文2点、県指定文化財1点、市指定文化財9点を展示。東近江市7地区の寺院で受け継がれている仏像に焦点を当て、制作時代や地域で異なる仏像の姿が鑑賞できる貴重な企画展。同館の福井瞳学芸員は「これだけ貴重な仏像が集まる展示は珍しい。各地域で受け継がれてきた仏像の歴史的価値と、それを守ってきた地域の人々の思いを感じ取ってほしい」と話す。
展示は12月21日まで。入館料800円、小中学生400円。期間中の休館日は月曜日と11月25日、26日。なお、展示に関する講座が15日(午後2時~3時半)に同館で開かれる。先着50人。参加費700円。13日正午締め切り。申し込みや問い合わせは、近江商人博物館(0748―48―7101)へ。
銅造聖観音立像(重文)
=慈眼寺=
奈良時代制作。像高32・6センチ。蝋型による一鋳の像。台座の内部は空洞だが、頭から足までは中型土が詰まっていると思われる。火災を受けた跡があり、全身に鍍金(めっき)があったとされる。寺伝によると、近江の守護佐々木氏奉持だったが、佐々木氏滅亡の際に毛利知行がこの像を愛知郡東光寺に納めようと逃げる道中、平柳村(現東近江市平柳町)付近で襲撃を受け、本像とともに池中に沈んだ。慶長の頃に慈眼寺の僧が夢でお告げを得たことから池中からすくい出し、寺の本尊にしたとされる。年に1回、数時間のみ御開帳される。
木造帝釈天立像(重文)
=法雲寺=
平安時代制作。像高160センチ。桧材の一木造。帝釈天はインドの神・インドラが仏教に取り入れられたもの。戦いの神とされ、甲冑(かっちゅう)を着た姿が多いが本像はつけていない。如来や菩薩とは異なり、衣を重ね着するようすなど中国の貴人風の服装をしている。寺伝によると甲賀市水口町の飯道寺にあったが、元禄年間に隣接する旭野神社の別当寺の本尊になったという。光背支柱に刻銘があり、寺伝から本尊は元文2年(1737)には既に法雲寺にあり、聖観音像として祀られていたことがわかる。








