市所有の木地製品約1500点 6年間で整理して台帳作成
【東近江】 「木地師」発祥の地である東近江市は、全国の木地師が製作し、市内で保管している木地関係の資料の台帳を作成する「木地師のふるさとアーカイブ・プロジェクト」の成果をまとめた。報告書は、市ホームページから見ることができる。
木地師は古来より山林資源を求めて全国に広がり、ろくろ技術を使って椀や盆などを製作した。近代に入ってからは国産万年筆に木地師のろくろ技術が生かされ、日本のものづくりの創造に大きく関わってきた。
しかし、全国に残る木地製品や歴史資料は時代とともに散逸し、継承者もなく保存や保管が難しくなっている。そこで、同市は、市所有の資料について整理するだけでなく、市民にも関わってもらうことで認知度を高めようとアーカイブ・プロジェクトを2018年10月からはじめた。
昨年までの6年間、延べ621人のボランティアが、民俗学専門の須藤護・龍谷大学名誉教授の指導のもと、能登川博物館と旧湖東歴史民俗資料館などで保管されている漆器と木地に関する資料などを整理した。
市所有の資料は約1500点で、産地は東北~九州で、製作年代は江戸末期~近代。アーカイブ・プロジェクトは、年間15~20回の活動で、写真を撮影したり、寸法を測って図面を作成した。
分類では、椀などの什器を「食を楽しむ・もてなす」「茶を楽しむ」「酒を楽しむ」、こけしや独楽などを「遊ぶ・飾る・くつろぐ」などに分けて、台帳にまとめた。
同市企画課は「貴重な資料の整理ができただけでなく、プロジェクトを通じて市民に木地師文化を知ってもらい、さらに文化継承に市民が関わるきっかけができた」としている。
なお、アーカイブ・プロジェクトを振り返る資料展示が、12月から来年2月にかけて市内で実施される。会場と開催期間は次の通り。
▽ 能登川博物館=12月17日~1月9日、▽市役所本館=1月15日~29日、▽永源寺図書館=1月30日~2月13日。







