「一日一日大切に生きたい」交通事故遺族の思いを作文に紡ぐ
【東近江】 警察庁が主催する「大切な命を守る」全国中学・高校生作文コンクールで、能登川中学校3年生の阪田ひかりさん(15)が書いた作文が警察庁長官賞を受賞した。その伝達式が26日、滋賀県警本部であり、池内久晃本部長から阪田さんに表彰状が手渡された。
各都道府県の警察では、中高生を対象に事件や事故などの犯罪被害から命について学ぶ「命の大切さを学ぶ教室」を学校に出向いて開いている。その教室を受けた生徒らによる作文コンクールで、警察庁長官賞は、国務大臣・国家公安委員会委員長賞、文部科学大臣賞に続く賞。中高生合わして1万3746の応募から選ばれた。
各作文には、事件や事故に遭った被害者の置かれている状況や心情を理解し寄り添うことの大切さなどが、自身の考えとともにつづられている。
昨年7月、阪田さんは能登川中学校で教室を受けた。教室には、交通事故で2004年に長男(当時23歳)を亡くした田中博司さん・とし子さん夫妻=竜王町=が講壇に立ち、突然失われた家族の命と向き合って生きていく被害者遺族の思いや葛藤が語られた。
阪田さんは、「『いのちの学習』で学んだこと」と題し、作文では自身の家族に置き換えて遺族の気持ちに寄り添った。何気ないあたりまえの日常が奪われる恐怖や、「遺族」という言葉には後悔や無念などさまざまな思いが含まれていること、教室を受けて家族と話し合ったことなどをつづった。
表彰伝達式は、阪田さんの家族や田中さん夫婦が見守るなか行われた。表彰状を受け取った阪田さんは「田中さんの話を聞き今生きていることは当たり前じゃないと感じた。命を守るために一日一日を大切に生きていきたい」と話した。






