午にちなんだ色紙も配布 太子伝説とともに午年参り
【東近江】 今年の干支は「午(うま)」。そんな馬にゆかりがあり、由緒ある地の一つに石馬寺(いしばじ)=東近江市石馬寺町=がある。別名馬の寺とも言われ、猪子山の麓から「かんのん坂」と言われる古道の石段を10分ほど登ると、豊かな木々の中からまるで隠れ里のように姿を現す。
境内には300年の歴史を持つ本堂をはじめ、平安・鎌倉時代に制作された国指定の重要文化財の仏像11体などが棟に収められ、仏教信仰の拠点としていかに重要な場所であったかがうかがえる。
馬の寺と知られる由縁は聖徳太子が大きく関係している。建立は聖徳太子の建立と伝わる。縁起は古く、およそ1400年前の594年(推古2年)までにさかのぼる。
伝承によると、太子が馬に乗り山麓まで足を運んだ際に、動かなくなった馬を太子は木につなぎ、自身は登って礼拝をすませた。帰ってくると馬が石に変わり池に沈んでいたことから、太子自らがこの地に石馬寺を建てたという。
なお、石になった馬は「石馬の池」として山麓に現存し、馬をつないだ松の樹も残る。非常に珍しいとされる馬に乗った太子像「馬上像二十二歳」のほか、「合掌像三歳」や太子直筆の木額なども寺宝として大切に安置されており、伝承の面影を色濃く残している。
そんなゆかりある午年を迎えるにあたり、石馬寺では、「人間万事塞翁が馬」、「無事是名馬」と馬に関することわざを色紙に記し、寄付した拝観者に配布している。色紙は3千円寄付すると1枚、5千円で2枚を配布している。この寄付は朽ちた本堂の屋根の修繕に充てられるという。
これらの言葉は、寺の西史観住職(45)の教訓でもある。「嫌なことなどさまざまな経験が将来の良縁、飛躍につながるきっかけにもなる。また、生まれ持った才能だけでなく、見えない努力があってこそ成り立つもの。それらを見つめ直す午年になれば」と思いを述べ、新年の多幸を願っている。
拝観時間は午前9時~午後4時。拝観料500円、小中学生300円。土、日、祝のみ開館。石馬寺(0748―48―4823)。
(古澤和也)








