写真家・大竹英洋さんが講演
【東近江】 東近江市立八日市図書館でこのほど、北米のノースウッズ地方で自然の営みを撮り続け、撮影20年の集大成である自身初の写真集「ノースウッズ生命を与える大地」にて第40回土門拳賞(2021年)を受賞した写真家・大竹英洋(ひでひろ)さんの講演会が開かれた。
京都生まれ東京育ちの大竹さんは、1999年より北米の湖水地方「ノースウッズ」をフィールドに野生動物やその地に生きる人々の暮らしを撮影し、国内外の新聞や雑誌、写真絵本で発表している。
八日市図書館40周年記念事業
自然と人の営み、その魅力を伝える
八日市図書館では昨年、東近江市制20周年と八日市図書館40周年という節目を迎え、その記念事業として今回、開館以来大切にしている「人と自然のより良いあり方を考える」という思いに重なる理念を掲げる写真家・大竹さんの講演会と写真パネル展(25日まで)を実施。講演会には市内外より約50人が集まり、大竹さんの語る貴重な大自然の話に耳を傾けた。
講演会で大竹さんは、自分が自然に興味を持ったきっかけとして、自己表現は苦手だったものの好奇心は人一倍旺盛だったことから「何か世の中の大事なことを人に伝えることをしたい」とまずジャーナリストに漠然とした憧れを抱き、そこから「新しい世界を見てみたい」と大学ではワンダーフォーゲル部の門戸を叩いたことが大きな転機になったと回顧。都会の喧騒を離れ沢登りに親しみ、自然の魅力に触れて「自分はなんとかこの、自然の中で自分が感じるもの、人間の暮らしを伝えていけないだろうか」との思いを抱いたと振り返った。
また講演会後半では、ノースウッズで撮影した写真をスライドに映しながら、ノースウッズの四季や撮影時の移動手段として湖で活躍するカヌー、水上飛行機などを紹介。写真集をつくる際には「北国ならではの自然風景、野生動物の姿、旅をするための無限のフィールド、土地で暮らす人々。この4つの柱を大事にした」と語り、最後に「失敗を恐れることなく、常にチャレンジする気持ちをこれからも大切にしたい」と結んだ。
質疑応答では「様々な写真からベストを選ぶ基準は」、「自然と向き合っているときどんな思いでシャッターを切っているのか」などの質問が行われ、大竹さんは「生きているからこその輝きがある写真を選ぶことは大事にしている」、「できる限り自然のストレスにならないよう、厳かな気持ちで自然に入っている」などと丁寧に回答していた。







