「ともにいきる『健康しが』」をさらに進める 7月には3期目任期満了に伴う知事選も
三日月大造知事が就任し、今年は3期12年の締めくくりとなる。7月には任期満了に伴う知事選挙が控えている中、人口減少や気候変動、物価高騰、公共交通、新たな技術革新、新たな自治のあり方と地方創生など、様々な課題に直面する今年の県と県政への思いを三日月大造知事に聞いた。(聞き手・羽原仁志)
滋賀の輝きを感じた2025年
PPPPPPPPP「国スポ・障スポ」の開会式。手話で開会宣言した(県提供)
――2025年はどんな年でしたか。
三日月 昨年は県で開催した「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」でスポーツを「する・みる・支える」という、いろんな可能性を実感することができた。また、「大阪・関西万博」では、様々な形で県の魅力を世界へ発信すると同時に、夢を描く一助となる多くの機会を作ることが出来た。世界との関わりで言うと、坂口志文先生のノーベル生理学・医学賞の受賞や久末航さんのエリザベート王妃国際音楽祭で見事2位という快挙もあり、知事としてもフランス、中国、ブラジルを訪問し、交流をさらに広げる可能性を作ることができ、世界の中で滋賀の輝きが実感できた1年だった。さらに、4月に湖南市で開校した夜間中学校では、学ぶことに対する純粋な思いの発露を感じられたし、コメ不足やアユの不漁などから気候変動の影響が滋賀にも表れているということは強く印象付けられた。
――「国スポ・障スポ」のレガシー(遺産)として何を考えますか。
三日月 スポーツを通じて人生を豊かに、まちを元気にする可能性を感じられた。これからの部活動やプロスポーツの応援、来年関西で開催されるインターハイ、再来年のワールドマスターズゲームズなどにつなげていくことができる。
今年の滋賀県に望む姿
PPPPPPPPP「大阪・関西万博」で関西と滋賀を世界にPRした(県提供)
――2026年は県にとってどんな年になってほしいですか。
三日月 一日一日、無事に、一人ひとりが命を大切にされ、輝かせることができるように、無事に安全に過ごそうという思いが大前提だ。十干十二支でいうと今年は「丙午(ひのえうま)」。一つの転機というか、アクセントが求められる1年だと思う。人口減少で縮んでいく社会や地域をどのように作っていくのかをリ・デザイン(再設計し、より最適化すること)する1年にしなければいけない。
――今年、注目してほしい県の取り組みを教えてください。
三日月 光を観るという意味での観光は、さらに勢いをつけて盛り上げていく1年になる。県では、観光キャンペーン「戦国ディスカバリー滋賀・びわ湖」をスタートさせた。武将だけじゃなく、その時代に生きた人たち、その時代の人たちが駆け巡った湖国近江の魅力を発信し、27年秋に展開されるデスティネーションキャンペーンにもつなげてより多くの人たちに滋賀に来てもらう取り組みを作っていきたい。また、琵琶湖とそこにつながる自然により目をむけていかなければいけない。長生きできるようになってきたが伴ういろんな悩みや課題はある。福祉、支え合いの問題。大きな苦労、悩みも伴うが、喜びと感じられるような取り組みを展開していきたい。
――「ともにいきる『健康しが』」はどうなっていきますか?
三日月 「ともにいきる」面では、ジェンダー平等や北部振興の取り組みを進めていく。「健康しが」の面では、特に力を入れている公共交通の充実に向けた取り組みがある。「ともにいきる『健康しが』」の様々なモデルが生まれつつあるので、そういうものを更に進め、全国に発信し、滋賀に住みたい、滋賀に来たい、滋賀の企業と組みたいというようなことにつながるような1年になれば。
3期目任期満了を控えて
PPPPPPPPPPP2026年への思いを語る
――3期目残り約半年に向けた思いを教えてください。
三日月 県民の皆さんから頂いた大きな役割、負託を受けた知事職を倒れずに、一日一日を全うすることがまず大事だ。その上で、来年度の予算なり、施策なりを提案するときには、一定、どのように自分が任期満了の時期を迎えるのかということについても提案することも必要だ。そのためにいろんな人に会い、いろんなところへ行き、自分の考えを醸成しておく。
――3期12年でようやく三日月カラーが県政に見えてきたという声もありますが。
三日月 県政は継続性だ。知事が思いつきでやるのではなく、ずっと県内を回りながらいろんな人の話を聞いたり、職員と議論したり、県議会と対話したりしている中で、必要なこと、やっていく方法を問いながら、投げかけながら、進んでいくスタイルを大事にしている。滋賀の自治として、ワン・オブ・ゼム(みんなの中の一人)の中に知事もいる。そして僕は「三日月」だ。太陽の光で照る。「知事が言う、知事が目立つ」ということよりも、そっと暗闇を照らし、県民の願いがどう施策化されるのか、どう進んでいくのかを大事にしたい。
――首長多選に対する思いを教えてください。
三日月 一般論として、強い強大な権限を持つ人が、長く、一人でやる弊害は、組織や施策の硬直性を生むといわれている。自戒の面でも、一つの組織の特徴としても注意深く見ておかなければいけない。その意識は常に持っている。






