住民との協議は 青木代表 「県案の白紙が最低条件」
嘉田由紀子知事は五日の滋賀県議会環境・農水常任委員会で、栗東市のRD産廃処分場の汚染対策工事をめぐり、遮水壁で囲んで現地浄化する県案に対して地元住民の反対が根強いため、「第三者を介して、県と住民の双方が同じテーブルで意見を持ち寄る場も考えたい。ただ県案が最適との考えは変わらない」とやや柔軟姿勢を示したが、地元住民は「単なるガス抜き」と醒めた目で見ている。その根拠になっているのが県のなりふり構わない自治会攻勢だ。
【石川政実】
現在、県の対策工法に同意しているのは、北尾団地自治会のみで、上向自治会など五自治会が不同意、小野自治会が未定となっている。
県と北尾団地自治会とが昨年十二月にまとめた覚書(まだ締結はしていない)は<1>焼却炉の撤去<2>有害物調査および撤去<3>対策工事実施期聞中の周辺環境対策<4>モニタリングの実施などが柱となっている。
とくに<3>では、対策工事実施期間中、北尾団地住民が憩いの場とし利用できるスペースを処分場敷地内に確保する。工事完了後は、北尾団地側のセットバック部分については、県、栗東市、地元自治会が連携協議の上、すみやかに地元自治会の利用に供することとしている。
この覚書問題は市議会でも取り上げられ、「県による県案合意の取り付け方は、周辺七自治会と一見平等そうに見える対応も、実は個別に各自治会に対して覚書の締結を行おうとする手法であり、行政としてやってはならないことではないか」との意見が出された。
これに対し、上田正博・県最終処分場対策室長は「工事期間にはなにかとお世話になる処分場隣接の北尾団地自治会に処分場の土地を使ってもらうことがなぜ利益供与なのか理解に苦しむ」と反論。
住民団体、「産廃処理を考える会」の青木安司代表は「一部地域への利益供与や条件闘争のような解決手法では、地域を混乱させ、根本的な解決にはならない。また嘉田知事が本当に住民と同じテーブルにつこうとするなら、まず県案を取り下げて、白紙で協議に臨むべきだ。そうでないとこれまでの住民説明会となんら変わらず、知事の住民対話のアリバイづくりに利用されるだけ」と厳しい表情だった。






