地域本来の植生 かつての自然知る手掛かり
◇東近江・能登川
村の鎮守の神様の、今日はめでたい御祭り日―、唱歌「村祭り」にも唱われる“鎮守の森”は、氏神を祀る社殿を囲うよう維持された森林で、その周囲には集落や水田などが拡がっている。この日本の原風景とも言える鎮守の森を案内し、そこに生きる植生を紹介する第八十四回企画展「東近江の鎮守の森」が、能登川博物館で開かれている。
市内をはじめ湖東平野に点在する「鎮守の森」は、集落内の一つの要素として中に囲む祠(神社)とともにランドマーク的な存在となっており、その森に一歩踏み入れれば外界と隔てた静寂な空間と清々しい冷気が拡がっている。
こうした「特別な場所」として、森そのものが信仰の対象になった鎮守の森には、その地域本来の植生が残されており、かつての自然を知るための数少ない手掛かりとして重視されている。
同展では、身近にありすぎて気づかなかった鎮守の森の魅力について興味を抱き、地域や市域全体の自然・農業・人々の連帯感を見直すきっかけ作りにしてもおうと、計百八カ所ある市内の主な鎮守の森の中から、大皇器地祖神社(おおきみきじそじんじゃ、君ヶ畑町)、乎加神社(おかじんじゃ、神郷町)、大城神社(おおしろじんじゃ、五個荘金堂町)、若松天神社(わかまつてんじんじゃ、八日市外町)、河桁御河辺神社(かわけたみかべじんじゃ、神田町)などを案内するとともに、森に棲むキツネ、タヌキ、フクロウ、カブトムシ、ホタルなどの動物や昆虫標本を展示している。
三十日まで。入館無料。月・火曜休館。開館時間は午前十時~午後六時。問い合わせは同博物館(TEL0748―42―6761)へ。







