住民約150人参加
講師を務めたのは、京都大学大学院経済学研究科・岡田知弘教授。足元を見つめる地域経済論を研究する岡田教授は、地域経済衰退の要因として、金融を中心とした経済のグローバル化により地域を支えてきた企業が海外へ進出、人間の生活と資本経済活動の領域とが分離したことや地域間格差を拡大させた小泉内閣の構造改革などを挙げ、「人間の生存条件、命そのものがないがしろにされる社会になっている」と指摘した。
また、市町村合併に関して「小規模な市町村が再編・合併すれば、地域が活性化するとの考え方は明らかに誤診。合併しただけでは活性化につながらない」とし、東京に本社機能を持つ大手企業が一人勝ちする大型公共事業や企業誘致型地域開発政策が特効薬になりえない時代に突入したことを説いた。
今後の地域発展の決定的要素に“地域内再投資力”の量・質の向上を挙げ、経済主体(企業や商店、農家、協同組合、NPO、地方自治体など)が、毎年、地域に再投資を繰り返すことで仕事と所得が生まれ、生活維持・拡大につながると分析。
「これからは地域からものを見る視点が大切になる」と、土産品の生産を地域内で完結する仕組みを作った大分県の湯布院や下駄履きヘルパー事業などで保険財政の健全化を図った長野県栄村、公民館単位の地区計画を積み上げ総合計画を作成した長野県阿智村など、地域づくりの先進事例を紹介した。
宝物探しであり、自分たちの生きがいづくりでもある地域づくりには、▽バカもの(地域のことしか考えない人)▽ワカもの(一緒になって走り出す精神的に若い人)▽ヨソもの(他の地域から来た人、または外に働きに出ていて戻ってきた人)―の三者の人材が必要で、「違う価値観や体験が入ることによって、新しい地域づくりのエネルギーになる」と強調。
子や孫の将来のためにも、日本・世界が変わるのを待つのではなく、足元の地域をとらえ直し総合計画と結び合わせながら、地域づくり万年青年として住民自ら変えていく取り組みの実践を促した。







