「医療観察病棟」建設反対大津市青山学区の住民代表ら
◇全県
県の入院治療施設「医療観察病棟」(草津市)の建設をめぐり、近隣の大津市青山学区の住民らがこのほど嘉田由紀子知事と面談し、住民の反対する声が大きいのに関わらず、建設手続きが進む現状を訴えた。
同施設は、重大事件を起こしても心神喪失で罪に問えない「触法精神障害者」を対象に、入院治療を施して社会復帰を促すもので、県立精神医療センター内に建設計画されている。
この中で住民は、平成十七年の医療観察法施行以降、全国的に再犯事件六件が発生していることから、学区内では不安のため反対する声が大きいと訴えた。
また、青山学区から昨年十二月~今年一月、約四千人の署名を添えるなどして、県へ建設反対の請願が繰り返されたのに関わらず、嘉田知事が一月「大方の理解は得られている」として着工にゴーサインを出したことに「地域の声がなぜ知事に届かなかったのか」と、県の対応を疑問視した。
これに対して嘉田知事は、県内で触法精神障害者のベッド数・医師数が不足していることや、住民への説明については地元説明会を二十九回実施したこと、そしてハード・ソフト面で安全対策に努めるとし、「住民不安を少しでも解消できるよう全力を尽くしたい」と理解を求めた。
この後会見した住民代表の大谷洋士さん(青山学区自治連合会会長)らは、「県は説明会を(周辺の四施設・事業所、八学区自治連など)二十九回開いたとするが、このうち一般住民向けの説明会は八回だけで、十分な理解は得られていない」「県は精神医療向上のためというが、なぜ精神障害者家族会や日本精神病院協会滋賀支部が反対声明を出したのか」などと訴えた。
なお、この計画については、同学区の住民ら約千三百人が今月二日、建設の手続きや住民説明が不適切として、県に対して事業費約十三億円の支出差し止めを求める監査請求を行っている。







