都市計画法違反など理由に
◇草津
県の入院治療施設「医療観察病棟」(草津市)の建設を巡り、「県が強引な手法で進めている」と反発する予定地周辺の住民ら千三十八人がこのほど、県を相手取り、開発許可を受けずに建設するのは違法(都市計画法四十三条)などとして、すでに支出された約六千二百万円の返還と、今後の支出の差し止めを求める住民訴訟を大津地方裁判所でおこした。
医療観察病棟は、殺人、放火、強姦などを犯しても、心神喪失で刑事上の罪を問えない「蝕法精神障害者」の入院治療を行う施設。地元では不安を訴えて建設に反対する声が大きいが、県は「大方の合意を得られた」として今春、一部着工に踏み切った。
このため、住民らは今年五月、今回の訴訟と同様の理由で事業費差し止めを求める監査請求を行ったが、県監査委員会は、財源は全額国庫支出金とするため、県に損害・損失は生じることはなく、住民監査要求の要件を満たさないとして請求を却下した。今回の提訴はこれを不服としたもの。
原告団代表の大津市青山学区自治連会長の大谷洋士さん(45)は提訴後の会見で「納得できない部分を法的に明らかにしたい」と述べた。
また、着工にあたって昨年九月以降、同学区対象の説明会が二回しか開かれていないことに触れ、「青山学区の住民の約三分の一に当たる約三千人が監査請求し、千人もの住民が原告に名を連ねていることを県はどう受け止めているのか。それなのに、県は合意を得られたといい、今後も地域に配慮していくといいながら、ごまかした対応しかとってこなかった」と批判した。







