県と医療機関、県警、相談センター連携
性暴力を受けた被害者は、性感染症や望まない妊娠から身を守るため早急な医療と心理的サポートが必要だが、実際には恐怖や不安で混乱し、どうすればいいのか分からなくなる。そこで、被害者に寄り添いながら総合的な支援を一つの窓口で対応しようと、県や県産婦人科医会など四者は四月一日、二十四時間体制の電話ホットラインで受け付けるワンストップ支援センター「SATOCO(サトコ)」(注)を開設する。【高山周治】
24時間体制の電話ホットライン開設
初期治療から「心のケア」まで途切れなく
ワンストップ支援の必要性については、内閣府が平成二十四年度から都道府県に設置を求めているが、各機関との連携調整が難しく、設置自治体は大阪府や愛知県など七都府県にとどまっているという。
滋賀県の場合、性犯罪は平成二十三年・百八件(このうち強姦十件)、二十四年・百三十四件(同十五件)、二十五年・百七十三件(同八件)と増加している。ただ、被害者は泣き寝入りしがちなので、この数字はあくまで氷山の一角とみられる。
滋賀県版のワンストップ支援センターは、医療機関と相談機関(特定非営利活動法人おうみ犯罪被害者支援センター)、県警、県が連携する。
具体的には、南草津野村病院(草津市)を拠点に看護師二~三人が二十四時間体制で電話対応し、早急な治療を行うため来院を促す。また、被害者が各機関で説明する心理的負担を軽減するため、カルテは病院と警察、相談センターで共有化する。
この一方で、性犯罪を再発防止するには、何よりも県警による検挙が抑止力となる。県警では、女性警察官が二十四時間体制で待機。被害者の希望で届け出があれば、初診料、初回処置料、中絶費などが公費負担される。
SATOCOのもう一つの特徴は、治療などの初期対応後の「心のケア」だ。相談支援委員が警察、裁判所で付き添うほか、必要あれば臨床心理士、精神科医、弁護士らが対応し、途切れのない支援を行う。
県は、「ワンストップ支援サービスを利用してもらうには、より多くの人に知ってもらうことが重要。このため、県内の公共機関や医療機関などに、チラシやリーフレットを配布したい」とPRしている。
二十四時間ホットラインの電話番号は、090-2599(ニッコリ救急)-3105(サトコ)。
(注)愛称のSATOCOは、「SexualAssault(性暴力)victim(被害者) TОtal Care(総合ケア)One Stop(ワンストップ)Biwako」の頭文字。








