嘉田知事「安全対策への言及ほとんどない」
◇全県
嘉田由紀子知事は十一日、国の中長期のエネルギー政策の方向性を示すエネルギー基本計画が閣議決定されたのを受けて会見を開き、「安全対策についての言及がほとんどない。万一の場合、滋賀県などは大きな被害を受けるかもしれない。被害地元として三年間、多重防護を一生懸命してきたが、ほとんど言及なくて、そういう意味で隣接自治体として不安だ」と、不満感を示した。
さらに「世界最高水準の安全の根拠が見えない。とくに日本の場合は、地震の頻発地帯であり、地震の頻発時期に入っている。このことから、地震多発地帯における世界最高水準はどんなものか、ほとんど具体的な言及がない」と疑問視した。
また、原発再稼働を進める方針についても「(滋賀県の)避難体制を関西広域連合で遠隔避難の計画をつくっているが、何よりも交通が問題となっている。一斉に(住民が)動き出したらどうか。それから、要援護者の避難も。まだ十分な計画ができていないので、この辺の不安は大きい」とも語った。
一方、「再生エネルギーを二割程度(二〇三〇年の割合)の数値目標を、欄外だが入れている。今までのエネルギー計画よりプラス」と、評価した。
同計画は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、安全と評価された原子力発電所の再稼働を進める方針を明記し、民主党政権の「原発ゼロ」の方針から転換した。原発依存度はなるべく低減させ、再生可能エネルギーの比率をこれまで示した水準(二〇三〇年に二割)より上回る導入を目指す。
核燃料サイクルは推進し、「もんじゅ」については廃棄物の減量や有害度低減の国際研究拠点と位置付けた。
使用済み燃料問題の解決に向けては、国が前面に立って最終処分に向けた取り組みを推進する。処分場選定は科学的見地から説明し、また、地域の合意形成の仕組みを構築するとしている。
(高山周治)







