派遣、自営、ひとり親家庭苦境続く 収入減「やっぱりあかん」と申請
【全県】 新型コロナウイルスの影響で収入が減った世帯を支援する社会福祉協議会の特例貸付への申請が、今春の受付開始から急増し、今も高止まりの状態が続く。元々所得の低かった世帯を直撃したコロナ禍の現状をリポートする。 (高山周治)
県社協によると、4月以降の実績はいずれも7月8日現在で、最大20万円まで無利子で借りられる緊急小口資金の申請は5872件、貸出額は10億7479万1000円に上った。
これを利用しても生活が改善しない人向けの総合支援資金(月15―20万円)については、3147件、16億7699万6000円に達した。2つの貸付で、計9019件、27億5178万1000円となった。
ちなみにリーマンショック時の3年間(2009―11年)は、緊急小口1158件、総合支援1269件の計14億9740万2000円だった。昨年の貸付件数は、2つの貸付で96件、951万6000円だった。
これについて県社協の担当者は、「困窮の実態は表面上わかりにくいが、コロナの影響は、非正規などで生活が安定しない人、ひとり親家庭や介護などで厳しい世帯に深く入り込んでいる」とみる。
例えば小口資金申請を市町ごとにみると、大津市が県内最多の1574件だった。これは、最も人口が多いのに加え、京都市に隣接しているため、早い段階からダメージが自営業を中心に広がった。
人口比率で申請件数が多い自治体は、長浜市730件、甲賀市464件、湖南市376件、東近江市443件と、外国人住民が多く居住する4市が並ぶ。派遣会社から休みを取らされ、減収したのが背景とみられる。
また、4―5月は持ちこたえた自営業者でも、6月になっても客足が鈍く、「やっぱりあかん」と申請に踏み切った人も。
年金生活者の場合、パート・アルバイトの収入がなくなり、次の仕事が見つかるまでのつなぎという。ひとり親家庭の場合、子どもが休校中で自宅にいるときは働きに出られず減収した。
この現状を受けて県社協の谷口郁美事務局長は、「孤立して相談するところがないのは一番つらい。苦しさを抱える人は、ためらわずに、社協や民生委員に声をかけてほしい」と、呼びかけている。
なお、県社協は、「滋賀の子ども 緊急支援募金キャンペーン」をスタートさせ、9月末まで県内平和堂各店舗などで受け付けている。








