最新地図で研究、次のステージへ
【県・近江八幡】 県が進めている「幻の安土城」復元プロジェクトが次のステージに向けて動き出した。
このほど開かれた定例記者会見で三日月大造知事が同プロジェクトの現時点での成果を発表した。
同プロジェクトは、謎に包まれた安土城の実像を解明し、目に見える形で復元することを目的とし、2026年の安土城築城450年祭でのお披露目に向けて、19年1月に三日月知事が呼びかけて始まった。事業は(1)復元に向けての安土城の実像解明と環境保全(2)安土城見える化の検討(3)安土城復元に向けての機運醸成の3本柱で進めている。
県ではこのほど、(2)安土城見える化の検討について、放映中のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で時代考証を担当する静岡大学の小和田哲男名誉教授を知事アドバイザーとして招いた「安土城見える化の検討会議」を開催し、その課題と効果などについて整理した。同会議の結果については、9月上旬に県民政策コメント制度「パブリックコメント」で公開し、広く意見を聴取して10月下旬にはプロジェクトにおける見える化の方向性と方法を決定する見込み。
また同プロジェクトでは、(2)安土城見える化のひとつでもあり、(1)安土城の実像解明の一環として、今年度は「赤色立体地図の作成」に取り組んでいる。赤色立体地図とは、従来の地形測量図とは異なり、空中からのレーザー照射による3次元スキャンにより、より細かな地形の変化を記録できる地図。同地図の作成により、これまで知られていなかった安土城の遺構の発見が期待される。県では今後、赤色立体地図を詳細に読み解き、その成果を踏まえて「令和の調査整備計画」の立案を進めるほか県立安土城考古博物館(近江八幡市安土町下豊浦)の展示資料などとして活用していく。
会見で安土城跡一帯の赤色立体地図を紹介した三日月知事は「地図を見ると、いろんな建物があった場所や人が通るために山を削ったのではないかというような、まだ調査では明らかになっていないことがわかる。次なる大規模な調査にしっかりと生かしていきたい」とプロジェクトの展開へ期待を語った。







