差別 お互いに思いやりを持った行動を
【全県】 新型コロナウイルス感染症に関して、医療従事者や同感染症陽性患者、それらの家族や職場などに対しての誹謗中傷や誤った情報を拡散するような「コロナ・ハラスメント」が深刻な問題となっている。県や各市町では広報媒体を活用し「正しい情報に基づいた思いやりのある行動を」と強く発信している。(羽原仁志)
絶対に許されない「コロナ・ハラスメント」
各市町も差別や偏見をなくすよう強く発信
●不法行為にもなる
県人権施策推進課では5月31日放送の県の広報番組内で「コロナ・ハラスメント」を取り上げ、全国の事例として▽医療関係者の家族というだけで、職場や学校でばい菌扱いされた▽医療従事者の子どもが通園を断られた▽同感染症の患者を受け入れている病院であるということを理由に苦情の電話がある――などを紹介した上で、「誤解や偏見による誹謗中傷や不当な扱いをするなどの『コロナ・ハラスメント』は問題であり、絶対に許されることではない」とし、感染拡大を防ぐためには「他人を攻撃するのではなく、県民一人ひとりが周囲への配慮を忘れずに、自分や家族、大切な人を守るために行動すること」と啓発している。
また、インターネット上で無関係な人が感染者として非難されたり、感染者が出たというデマを流された企業が風評被害を受けたりする事例もあるとし、「このような書き込みは行き過ぎた正義感から来る行為とも考えられる。最悪の場合、名誉毀損やプライバシーの侵害といった不法行為になる可能性もある」と注意喚起している。
●市町も強く発信
県内でも「感染症が完治したのちでも、元の職場に復帰できないでいる」といった事例が発生しており、各市町ではホームページ上などで「差別や偏見をなくそう」と強く呼びかけを行っている。
東近江市では、今月7日、市のホームページに市人権のまちづくり協議会が作成した啓発チラシを掲載した。同チラシでは日本赤十字社が作成したイラストを用い、「この感染症の怖さは、病気が不安を呼び、不安が差別を生み、差別を怖がる人が体調が悪くても受診することを避けてしまうことで更なる病気の拡散につながり、そこからまた不安や差別が生まれる『負のスパイラル』にある」と説明、「私たちも知らず知らずのうちに影響を受けていることがある」「不確かな情報に惑わされ、人を傷つけるような言動があってはならない」と発信している。同協議会事務局の市生涯学習課は「誰にでも分かりやすい啓発を心がけた。冷静に行動するきっかけになれば」と述べる。
県や各市町では、人権に関する相談窓口として「みんなの人権110番」(TEL0570―003―110)を紹介している。







