斬新な「待合所」完成 待つことが楽しいバス停
【近江八幡】近江八幡市北之庄町の県道沿いにある近江鉄道バス長命寺線の近江八幡駅方面行き停留所「北之庄ラ コリーナ前」に待合所が完成し、4月25日、関係者らが出席して竣工式が行われた。
たねやグループのお菓子と自然が楽しめる施設「ラ コリーナ」の最寄りの停留所で1時間に2~3便、近江八幡駅方面に帰る来店客の利用が多い。これまで風雨をしのげずに列を作ってバスを待つ来店客の姿があり、たねやグループが近江鉄道の協力を得て今年2月から建設を進めていた。
完成した待合所は、目前に広がる田園風景が楽しめるよう自然と調和した木造のデザインで、11本の柱に太い栗材(岐阜高山産)、梁と桁、束には滋賀県産の杉材が使われている。屋根はレッドシダー(アメリカヒノキ科材)の厚い板材が瓦のように葺かれている。また、解放された片方の屋根端から突き出るように高さ約6・5メートルのシラカシの木が植えられている。敷地は市有地で面積約254平方メートル。田んぼからの盛土のり面には「おかめ笹」が敷き詰められている。
栗板のベンチが置かれた内部には、出入り口の引き戸も含め透明の強化ガラス(厚さ8ミリ)が全面にはめ込まれ、四季の水郷と田園風景が楽しめる。隣接するラ コリーナを手がけた建築家で藤森照信・東京大学名誉教授が設計した。
竣工式で山本昌仁・たねやグループCEO(54)は「完成した建物には、滋賀県産の木材をはじめ、木の温もりが感じられるよう積極的に使いました。たくさんの人にこのバス停をご利用していただき、ついでにラ コリーナにおいでいただけたらと思います」とあいさつした。
来賓として出席した三日月大造知事は「県内で最も人を集めるラ コリーナに、全国でもそんなにない、おしゃれでかわいいバス停が誕生したことをうれしく思います。(たねやグループと)昨年11月に県内産を積極的に使う木材利用促進協定を結ばさせていただき、この建物にも使っていただいています。バスを待つことが楽しくなる時間が感じられ、バスに乗ることを忘れるような空間になることを願っています」と祝辞を述べた。
建物を設計した藤森氏は「たねやさんに頼まれて変わったものをいろいろ作って来ましたが、周囲の景観が壊れないように配慮し、なにか、あっと思うようなバス停を考えました。風が強い場所なので風雨がしのげるように、また、シラカシが育って日差しの強い日は木陰で涼んでもらえるように考えました。完成した建物を見て、うまく行ったなと思います」と述べた。









